『辞めた瞬間の解放感』30代・ADHDの私が、うつと挫折を越えて自立訓練で見つけた新しい歩み方
更新日:2026/09/09
人間関係に疲れては職を離れ、塞ぎ込む生活が続いていました。30代という年齢での社会復帰への不安に加え、順調にキャリアを積む同世代への劣等感が常にありました。
体調が悪化し、一時期は起き上がることも困難なほど落ち込んでいましたが、そこから少しずつ踏み出して自立訓練に繋がるまでの道のりを振り返ります。
プロフィール
- イニシャル:Sさん
- 年代:30代
- 診断名:うつ病、ADHD
- エンラボ歴:10ヶ月
- 好きなこと:グルメ、ゆるキャラ、ものづくり
自信の困りごと
- 仕事が続かない
- 適職が分からず今後どうしたらいいのか分からない
- 疲れを感じやすくまた再発するのではという不安
辞めた瞬間の開放感が一番の救いだった
「この仕事は自分に向いていないのかもしれない」 そう思い始めると、人間関係の摩擦や日々のストレスが溜まり、ある日突然、すべてを投げ出して環境をリセットしたくなってしまう。そして実際に仕事を辞めた瞬間に訪れる、あの強烈な開放感。それは苦しさから解放された私にとって、最大の救いであり喜びでもありました。
そうした衝動の背景にあったのは、過去に受けたパワハラと、うつ病のトラウマでした。 「一度入ったら、もう簡単には辞められないかもしれない」という強い恐怖心が消えず、逃げ場を確保するために派遣の仕事を転々とする日々。人一倍疲れを感じやすく、無理を重ねては体調を崩し、定期的に長期間休まないと身体と精神が追いつかなくなっていたのです。
抜け出せない負のループと、深まる諦め
「もう一度働かなければ」と思いながらも、長期就労への恐怖から短期の仕事を選びました。
しかし失敗を繰り返し、契約満了のたびに無所属の焦りによる落ち込みや負のサイクルから抜け出せなくなりました。同世代への劣等感でうつは悪化し、やがて体調悪化により外出や通院すら不可能な状態に陥ったのです。
何も身につかず年齢だけが重なる現実に、人生への諦めを感じていました。
見学を重ねる中で、エンラボに決めた理由
就労移行支援に通うため、近隣の事業所で体験や見学を行きました。ただ、当時は昼夜逆転など生活リズムの乱れがあり、すぐに就職することへの不安や具体的なイメージが湧かない状態でした。
そうした状況を相談したところ、まずは自立訓練で生活リズムや基盤を整えることが先決だとアドバイスをいただき、エンラボを紹介していただきました。
他の自立訓練事業所も見学しましたが、家事(料理や洗濯など)の習得が中心であり、家事ができなくて困っているわけではない自分には合わないと感じました。
その後、多数の自立訓練や就労移行支援の事業所を見学する中で、どこを訪れてもエンラボの評判が非常に良いこと、自分と同じ障害の支援事例が多く、共感できる点が多々ありました。また、利用者の年齢層も幅広いため、ここであれば30代の自分でも安心して通えそうだと思い利用を決めました。だき、エンラボを紹介していただきました。
「甘え」と思われないために。特性の理解と適切な配慮の発信
身体障害とは異なり、精神障害は目に見えず、特性や必要な配慮も一人ひとり違います。だからこそ一歩間違えれば「甘え」「わがまま」と捉えられてしまう怖さがありました。
最初に訪問した際に言われた「障害者雇用で働くには、自分の特性を正しく理解し適切な配慮を受けるために伝えられるようになりましょう」という言葉が強く印象に残っています。それ以来エンラボで自己理解を学び、相手に伝える力を身につける事が現在も私の利用目的となっています。
当初の目標は、「とりあえず通えればそれでいい」
まずは週1〜2日の半日通所からでした。
そこから徐々に週3〜4日へ増やすことができ、「生活リズムが整ってきた」と思った矢先にまた崩れてしまう。一筋縄ではいかない現実に直面し、なかなかうまくいかない日々の繰り返しでした。
「とりあえず行く!それさえできれば良し!」と目標のハードルを下げて通所していました。
ただ薬をもらうだけの5分間から、自分の声を届ける場所へ
毎月の診察は5分もかからず薬だけ。「治らない障害のためになぜお金を払ってこれを繰り返すのか」「医師なら気づいてくれるはず」と当時は思い込んでおり、次第に虚無感を抱き通院から足が遠のいていました。
そんな日々を変えたのが、エンラボでの支援でした。日々の振り返りを通し、「数分で何をどう伝えるか」をスタッフと一緒に整理し、事前に練習するサポートを受けました。
相談しやすい環境
エンラボには、スタッフさんにどんなことでも相談しやすい環境がありました。そのため、「まずはスタッフさんに話してみよう」と思えるようになり、今までのように何でも1人で抱え込むことが少なくなっていきました。
また、同じような悩みを抱える利用者の方々と出会えたことで、「苦しんでいるのは自分だけじゃないんだ」と安心できるようになりました。
この環境のおかげで、数分間の診察でも自分の状態を的確に伝えられるようになり、受動的だった診察が「自分の声を届ける時間」へと変わっていきました。
季節の装飾作りで見つけた、誰かに喜ばれる嬉しさ
エンラボで大きな転機を感じたのは「Social Lab.」への参加でした。 当初は「遊びに来ているわけではない」とイベント系ワークを避けていたのですが、思い切って一度参加してみると、その抵抗感は消えていきました。
ハロウィンやクリスマスなどの季節の装飾作りをし評価を受け、自分が作ったもので他の利用者さんが喜んでくれたこと。それがきっかけで徐々に人と関わることに対してのハードルが低くなっていきました。
障害者雇用で働きながら安定した生活を
今後の目標は、自分の適職を探して障害者雇用で働きながら無理のないように仕事をし安定した生活を送れればと思っています。
また、前述にあるエンラボのSocial Lab.のワークのイベント行事を通して装飾作りをしたことがきっかけで何かを作ることが好きだということに気付けたので、仕事をして金銭に余裕ができたらガラス細工工房や食品サンプルなどのものづくり体験に行けたらと考えております。
最後に
障害者雇用で働くためには、年齢やスキル以上に「自己理解」が何よりも大切であると教えていただきました。
エンラボは、まさにその自己理解を深めるための手助けをしてくれる場所だと感じています。