【Enn-Lab. Story】自分の凸凹を知り、人の役に立つ仕事をしていきたい
公開日:2023/12/21
エンラボカレッジの利用を初めて約1年のKさん。高校を卒業して就職を検討していましたが、その前段階で人とのコミュニケーションに不安を感じていらっしゃいました。自分だけでは気づくことができない凸凹を知ることができ、将来の夢も見つけたKさんにこれまでの経緯をお伺いしました。
プロフィール
- Kさん
- 年代 : 20代
- 診断名 : 知的障害(主に学習障害)
- エンラボ歴:約1年
- 好きなこと:アニメ・ドラマ・映画鑑賞、体を動かすこと
ご自身の困りごと
- 言葉の意味を理解するのに時間がかかる
- 一度に多くのことを処理することが苦手
- 人とのコミュニケーションが苦手
就職の前段階で人とのコミュニケーションに不安を感じエンラボカレッジを見学
—エンラボカレッジに通い始めたきっかけを教えてください。
高校を卒業して就職を検討していましたが、その前段階で人とのコミュニケーションに不安を感じていました。
人前で話す時に緊張しやすく、曖昧な指示や表現が分かりづらいことがあります。
慣れていない環境でも、自分の苦手なことを相手に上手く伝えられるかという不安がありました。
就労移行支援なども見学に行きましたが、自身の困り事を考えた時に、人とのコミュニケーションを学べたり、自己理解ができるエンラボカレッジが合っているなと思いました。
徐々に環境にも慣れて新しい課題にチャレンジ
※きっかけとなったハロウィンパーティーのイベントチラシ
—エンラボカレッジに通い始めた時のことを教えてください。
最初は聞かれたことに対して答えることでいっぱいでした。
自分から発信することができず、人と話したいと思っていても、きっかけがありませんでした。
でも、あるきっかけがあって、自分から話せるようになりました。
—「あるきっかけ」とはどのようなことがあったのでしょうか?
学生企画イベントでハロウィンパーティーを行った時にいろいろな学生さんと話す機会ができたことです。
学生企画の準備をしていく中で、だんだんと自信がついて、リーダーシップを取れるようになっていき、他のワークでも自分で発言したいことに対して積極的に発言できるようになったと思います。
—慣れてきた中で新しく出た課題などはあるのでしょうか?
新しい学生さんが増えてきてまだ話せていない人もいるので、話していきたいと思っています。新しい学生さんの中には困っている人もいると思うので、気にかけるようにしています。
自分は、新しい環境が苦手で困っている時に助けてもらえると嬉しいと思うので、人には優しくしたいなと思います。
ただ自分より相手を優先してしまうところがあり、それがきっかけでつらくなったり、無理してしまうことで体調を崩すこともあるので、そのバランスをとることに取り組んでいきたいと思います。
—バランスの取り方で気をつけていることはありますか?
私は運動が好きなので、対処法として体を動かすことを意識しています。
それによってストレス発散になったりしていて、特にバドミントンをすることが多いです。
中学・高校の時にバドミントン部に所属していて、全国大会に出場したこともあるので、
今でも体育館や地区センターで場所を借りて友達とバドミントンをやっています。
他にもテレビでアニメやドラマを見たりしています。
テレビを見ていると、好きなことに没頭することができて、嫌なことを考えずに済むし、自分がありのままでいられるところも好きです。
自分を知ることで、人の役に立つ仕事をしたいと思うようになった
—エンラボカレッジのワークで好きなものがあれば教えてください。
My Lab.(マイラボ)が一番好きです。
自分に障がいがあることは認識していたけど、My Lab.(マイラボ)で新しく知っていく事が面白いと思いました。他の人にも自分の障がいをうまく説明できるようになりたいなと思っています。
—自分を知ることで見つかったことはありますか?
自分を知る中で人の役に立つ仕事をしたいと思うようになりました。
家族にも親孝行をしたいと思っているので、その前段階として、安定した就職先に就きたいと考えています。
今は介護士に関心もありますが、他にもやってみたいことがあるので、スタッフさんと相談しながら、自分のペースで自分に合った仕事を見つけていきます。
エンラボカレッジで自分だけでは気付けない凸凹を知ることができた
※感じた変化や自分の凸凹を記載する自分マニュアル
—エンラボカレッジに通ってみて、変化を感じた部分などがあれば教えてください。
自分だけでは気づくことができない凸凹を知ることができました。
ワークを受ける中で自分の考えを伝えるだけではなく、他の学生さんの意見を聞くことで、違いを知ることができたり、そこに対してどうやって対処をすべきかを考えることができるようになりました。
そうすることで、自分だけでは気づけなかった凸凹が見つかり、自己理解を深めることができます。それにより、自分は何が苦手で、どうすればできるのかが分かってくるので、より仕事がしやすくなると、私は考えています。
スタッフから見たKさんの変化
最初の頃は緊張が目に見えて感じ取れたKさんでしたが、学生企画イベントをきっかけに周囲とよく話をするようになってきたと思います。
元々、色んな方とコミュニケーションが取れたらいいなというお気持ちをお持ちで、他学生への声のかけ方や心配に感じたことをどう発信していくか、一緒に考えてきました。
エンラボで他学生との交流を通して、少しずつご自身から声をかけられるようになっていきました。
さりげない接し方や他者を気遣うコミュニケーションをこの一年で多く目にする機会がありました。
Kさんの「人のためになりたい」という気持ちが、行動につながっているのが素敵だなと思います。