自立訓練と就労移行支援の違い|比較表で対象・期間・選び方を解説

更新日:2026/05/30

「自立訓練と就労移行支援って、何がどう違うんだろう」「自分にはどちらが合っているのか分からない」――そんな疑問を抱えて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援は、いずれも障害者総合支援法に基づく訓練系の障害福祉サービスで、利用期間が原則2年という点も共通します。ただし、目的・対象者・到達点は大きく異なり、「働く前の土台づくり」と「2年以内の就職」というゴールの違いが、選び方の起点になります。

この記事では、両サービスの違いを4軸の比較表で整理したうえで、対象・目的・併用や移行の可能性、選ぶときの判断ポイントまでを専門職の視点で解説します。

結論:自立訓練は「土台づくり」、就労移行支援は「2年以内の就職」が目的

第一に、自立訓練(生活訓練)と就労移行支援はどちらも障害者総合支援法に基づく「訓練等給付」のサービスで、利用期間が原則2年・障害福祉サービス受給者証で利用できるという点で共通しています。

第二に、最大の違いは「ゴール」です。就労移行支援は原則2年以内に一般企業への就職を達成することを目的とした訓練、自立訓練(生活訓練)は地域で自立した生活を送るための「生活力」「対人スキル」「自己理解」を整えることを目的とした訓練と位置づけられています。

第三に、対象者の範囲も異なります。就労移行支援は「一般就労を希望する方」が中心、自立訓練(生活訓練)は「知的障害および精神障害のある方で、地域生活を送るうえでの訓練が必要な方」が対象です。

第四に、両サービスは併用できないものの、自立訓練を経て就労移行支援に進む段階的な利用は制度上認められており、実際の現場でも多く見られるパターンです。

ここから整理できるのは、「すぐに就職を目指せる準備状態にあるかどうか」「働く前に整えたい部分があるかどうか」という2点が、選び方の起点になるということです。

そのうえで、自分の状態が今どの段階にあるか分からないときには、見学・体験を通じて両方のサービスを比較したり、相談支援専門員と一緒に整理していくことが、無理のない選択につながります。

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援|2つのサービスの基本

最初に、それぞれのサービスの基本情報と制度上の位置づけを整理します。

自立訓練(生活訓練)の基本

自立訓練(生活訓練)は、障害者総合支援法第5条第15項に規定される「自立訓練」のうち、知的障害および精神障害のある方を対象とする訓練です。

「日中活動系サービス」のひとつで、「訓練等給付」に分類されます。

目的は、地域で自立した日常生活・社会生活を送るために必要な訓練を提供することです。生活リズム・対人スキル・自己理解・体調コントロールといった「生きていく土台」を整えることを中心に据えています。

利用期間は原則2年で、本人の希望と支援計画上の必要性に応じて、最大3年まで延長が認められる仕組みです。

就労移行支援の基本

就労移行支援は、障害者総合支援法第5条第13項に規定されるサービスで、一般企業への就職を希望する障害のある方を対象とした訓練です。

「日中活動系サービス」のひとつで、「訓練等給付」に分類されます。

目的は、原則2年以内に一般企業への就職を達成することです。職業準備性の向上・職場実習・求職活動の支援・就職後の職場定着支援までを一連の流れとして提供します。

利用期間は原則2年で、必要に応じて1年の延長が認められる仕組みです。

共通点|どちらも「訓練等給付」の訓練系サービス

両サービスには、以下のような共通点があります。

  • 障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス
  • 「訓練等給付」に分類される
  • 利用には「障害福祉サービス受給者証」が必要
  • 障害支援区分の認定は原則不要
  • 利用期間は原則2年
  • 世帯所得に応じた負担上限月額の仕組みが共通
  • 個別支援計画は原則3か月ごとに見直し

「訓練等給付」は介護給付と異なり、相対的に利用までのハードルが低い設計になっており、両サービスは「働くこと・生活することの準備に取り組む方」が利用しやすい仕組みのなかに位置づけられています。

サービス全体の整理は、就労継続支援とは|A型・B型・就労移行との違いもあわせてご覧ください。

4軸比較表|雇用契約・期間・目的・対象

「どこがどう違うのか」を一目で把握できるよう、自立訓練(生活訓練)と就労移行支援を4つの軸で比較した表を整理します。

比較表

比較軸 自立訓練(生活訓練) 就労移行支援
雇用契約 なし(訓練の場) なし(訓練の場)
利用期間 原則2年(最大3年) 原則2年(最大3年)
主な目的 生活・対人・自己理解の土台づくり 一般就労を2年以内に目指す
対象者 知的障害・精神障害のある方で、地域生活上の訓練が必要な方 一般就労を希望する障害のある方(原則65歳未満)
対象障害種別 知的障害・精神障害(発達障害含む)・難病等 身体障害・知的障害・精神障害(発達障害含む)・難病等
工賃・賃金 原則なし 原則なし(実習先で出ることがある)
通所頻度 週3〜5日(柔軟) 週4〜5日が多い
主なプログラム 生活力・対人スキル・自己理解 就労準備・職業訓練・実習・求職活動
卒業後の主な進路 就労移行・復職・復学・就労継続支援・在宅生活の安定 一般就労(障害者雇用枠が中心)
就職後の支援 就労定着支援(最大3年6か月)
自己負担(上限月額) 世帯所得により0円〜37,200円 世帯所得により0円〜37,200円

表の読み方|「重なる部分」と「分かれる部分」

比較表を眺めると、利用期間・自己負担・受給者証で利用できる点など、制度の枠組みは共通する部分が多いことが見えてきます。

一方、目的・主なプログラム・卒業後の進路は明確に分かれます。

「就職を2年以内のゴールに据えるか」「生活面・対人面・自己理解という土台に時間を使うか」――この違いが、それぞれのカリキュラムや支援設計に反映される構造です。

共通点をもう少し丁寧に整理

利用期間が「原則2年」で共通する一方、運用は異なります。

就労移行支援は「2年以内の就職」を前提に設計されているため、24か月という期間そのものが「就職という到達点までの時間軸」です。一方、自立訓練(生活訓練)は「生活と自分を整える時間」として2年が設定されており、本人の状況に応じて数か月で次の進路に進む方も少なくありません。

「同じ2年」でも、「2年でゴールにたどり着く設計」か、「2年を上限に柔軟に使える設計」かという違いがあります。

対象者の違い|どんな方が利用している?

両サービスは「対象者の状態像」も少しずつ異なります。

それぞれのサービスを利用している方の典型的な状況像を、順に整理します。

自立訓練(生活訓練)の対象者像

自立訓練(生活訓練)の対象者は、厚生労働省の通知で以下の3区分に整理されています。

区分1|入所施設・病院を退所・退院した方

精神科病院に入院していた方が退院後の地域生活に向けて生活リズムや対人スキルを整え直すケース、入所施設で生活していた方が地域での一人暮らしを始める前に生活力を身につけるケースなどが該当します。

区分2|特別支援学校を卒業した方等で、継続的な通所による生活訓練が必要な方

特別支援学校を卒業した後、いきなり就労や就労移行支援に進むのではなく、いったん生活力・対人スキルの土台を整える時間を取りたいケースです。

区分3|在宅生活を継続しているが、生活能力の維持・向上のために訓練が必要な方

家庭や地域での生活を続けているものの、生活リズム・体調コントロール・対人関係に課題があり、訓練の場で整えたいケースです。

対象となる障害種別は、知的障害および精神障害(発達障害を含む)です。令和6年4月からは難病369疾病の方も、医師の意見書をもとに利用できる仕組みが整っています。

自立訓練(生活訓練)の制度や対象者の詳細は、自立訓練(生活訓練)とは|対象者・期間・プログラム・費用を解説で整理しています。

就労移行支援の対象者像

就労移行支援の対象者は、「一般企業への就労を希望する障害のある方」が基本となります。

具体的には、以下のような方が対象です。

  • 一般就労に必要な訓練や、就職活動を希望している方
  • 65歳未満の方(一定の要件を満たせば65歳以上も可)
  • 身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)・難病のある方

対象障害種別は、自立訓練と比べて広く設計されており、身体障害のある方も対象に含まれます。

「就職」というゴールが明確な方、または「就職を視野に入れて準備していきたい」と本人が希望している方が、就労移行支援の利用者像の中心です。

対象者の重なりと違い

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援は、対象者が完全に分かれているわけではなく、重なる部分も多くあります。

たとえば、精神障害や発達障害のある方は、どちらのサービスも対象に含まれます。

ただし、「いまの段階で就職を目指す準備が整っているか」「働く前に整えたい土台があるか」によって、どちらのサービスがフィットするかが分かれてきます。

主治医・相談支援専門員・支援学校の進路担当などと一緒に、本人の現在地を整理することが、選択の起点になります。

障害者手帳がなくても利用できる

自立訓練(生活訓練)・就労移行支援のいずれも、障害者手帳がなくても利用できるケースがあります。

必要なのは「障害福祉サービス受給者証」で、これは障害者手帳とは別の制度です。

主治医の診断書や自立支援医療(精神通院医療)受給者証をもとに、自治体の判断で受給者証が交付されるケースがあります。

「手帳がないから利用できない」と決めつけずに、主治医や市区町村の障害福祉課に相談してみることをおすすめします。

目的・到達点の違い|「土台」と「就職」のゴール設計

両サービスの最大の違いは、「ゴール設計」にあります。

目的・到達点・カリキュラムの違いを、もう少し具体的に整理します。

自立訓練(生活訓練)の目的|「生きていく土台」を整える

自立訓練(生活訓練)のゴールは、「地域で自立した生活を送れる状態」です。

具体的には、以下のような領域に時間を使います。

  • 生活リズム・体調コントロール
  • 金銭管理・服薬管理・ひとり暮らしの準備
  • 感情コントロール・対人スキル(雑談・依頼・断り方など)
  • 自己理解(自分の特性・得意・苦手・必要な配慮の言語化)
  • 障害理解・ストレス対処

「就職」はゴールのひとつとして視野に入りますが、唯一の目的ではありません。卒業後の進路として、就労移行支援への進級・休職中の職場への復職・大学や専門学校への復学・就労継続支援への移行・在宅生活の安定など、多様な選択肢が設計されています。

「いきなり就労移行に進むのは負担が大きい」「働く前にもう少し生活と気持ちを整えたい」と感じる方が、自立訓練を選ばれるケースが多くなっています。

就労移行支援の目的|「2年以内の一般就労」を達成する

就労移行支援のゴールは、「原則2年以内に一般企業への就職を達成すること」です。

具体的には、以下のような領域に時間を使います。

  • 職業準備性の向上(労働習慣・職場ルール・PC スキルなど)
  • ビジネスマナー・履歴書/職務経歴書の作成
  • 企業実習・職場体験
  • 求人検索・応募・面接練習
  • 就職後の職場定着支援(就労定着支援)

「就職」がゴールとして明確に位置づけられているため、カリキュラムも「2年で就職に到達するための逆算設計」が中心となります。

「いまから就職活動を本格的に進めたい」「障害者雇用枠で働きたい」「2年以内に職場定着を目指したい」と考える方に、選択肢として浮上してくるサービスです。

到達点の違いを「比重」で並べる

「働くことの比重」で4つの訓練系サービスを並べると、段階関係が見えてきます。

  • 自立訓練(生活訓練):生活面・自己理解を整える段階。働くことは「視野に入れる」レベル。
  • 就労移行支援:一般就労を2年以内に目指す訓練段階。働く準備が中心。
  • 就労継続支援B型:自分のペースで働きながら社会との接点を保つ段階。
  • 就労継続支援A型:雇用契約のもとで働く段階。

「いまの自分はどの段階にいるか」を整理することで、無理のない選択につながります。

就労継続支援B型については、就労継続支援B型とは|どんな人が通う?仕事・工賃・利用方法もあわせてご覧ください。

カリキュラムの違いを具体例で整理

「生活と自己理解の土台」を中心に置く自立訓練(生活訓練)と、「就労準備と就職活動」を中心に置く就労移行支援では、日々のプログラムにも違いが出ます。

たとえば、エンラボカレッジの自立訓練では、独自に整理された「8つのプログラム」(感情学/コミュニケーション/My Lab./アクティビティ/Life Lab./ソマティック Lab./Social Lab./スキルアップ)を軸に、生活基盤・対人スキル・自己理解・就労準備の4領域を立体的に学ぶ構成になっています。

一方、就労移行支援のカリキュラムでは、PCスキル・ビジネスマナー・履歴書/職務経歴書の作成・面接練習・職場実習など、就職活動と職場定着に直結する内容に時間を割く傾向があります。

「自分が今のフェーズで重ねたい時間がどちらに近いか」を、見学・体験で確かめておくと、フィットの判断材料になります。

併用・移行の可能性|段階的な利用パターン

「自立訓練と就労移行支援は、両方使えるの?」というご質問もよくいただきます。

併用・移行の制度的な扱いと、実際の現場で見られる利用パターンを整理します。

同時併用は原則できない

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援は、原則として同時に併用できません。

障害福祉サービスの受給者証は、サービス種別ごとに「利用日数の支給」を受ける仕組みになっており、両方のサービスを同日に並行して利用する設計にはなっていないためです。

ただし、相談支援事業所と連携しながら、サービス等利用計画の見直しを通じて、本人にとって無理のない組み合わせや切り替えのタイミングを検討することは可能です。

「自立訓練→就労移行支援」への段階的な移行は可能

同時併用はできない一方、「自立訓練を経て、就労移行支援に進む」段階的な利用は制度上認められており、実際の現場でも多く見られるパターンです。

たとえば、エンラボカレッジでも以下のような移行ケースがあります。

  • 自立訓練(生活訓練)で1年〜1年半ほど生活面・自己理解を整え、その後、就労移行支援に進級する
  • 自立訓練を半年ほど利用したのち、本人の希望と支援計画の見直しを経て、外部の就労移行支援事業所に切り替える
  • 自立訓練の卒業後、3か月ほど在宅で休養を挟んでから、就労移行支援に進む

宮崎拠点のように自立訓練と就労移行支援を多機能型で運営する事業所では、同じ拠点内で継続的な支援を受けながら移行できる仕組みが整っています。

「就労移行支援→自立訓練」への切り替えもあり得る

逆のパターンとして、就労移行支援を利用し始めたものの、「就職を急ぐ前に、もう少し生活面と自己理解を整えたほうがよさそう」と本人や支援者が判断した場合に、自立訓練(生活訓練)に切り替えるケースもあります。

体調の波が大きい、対人疲労が強い、自己理解の言語化に時間が必要――こうした状態のときには、就労移行支援のペースが負担になるケースもあるため、サービスを切り替えることで無理のない歩み直しにつながることがあります。

「就労移行に進んでみたが、もう少し土台づくりに戻りたい」と感じる方は、相談支援専門員や事業所スタッフに率直に話してみるのが第一歩になります。

利用期間のリセット扱い

「自立訓練を2年使い切ったら、就労移行支援は使えないの?」という質問もよくいただきます。

結論からお伝えすると、自立訓練と就労移行支援は別のサービスとしてカウントされるため、自立訓練の利用期間を使い切っても、就労移行支援の2年枠を新たに利用できます。

ただし、過去に就労移行支援を利用していた場合は、就労移行支援の残り期間が引き継がれる仕組みです。

「過去にいずれかのサービスを利用したことがある」場合は、相談支援専門員や市区町村の障害福祉課に、残期間と利用条件を事前に確認しておくと安心です。

どちらを選ぶか|判断の5ポイント

「自立訓練と就労移行支援、どちらが自分に合うのか」を判断するための5つのポイントを整理します。

特定の事業者をおすすめする趣旨ではなく、選択肢を整理する材料としてご活用ください。

ポイント1|「就職」を2年以内の現実的なゴールに置けるか

最初のポイントは、「就職を2年以内のゴールに据えられる準備状態にあるか」です。

就労移行支援は、2年という期限のなかで「職業準備→実習→求職活動→就職→定着支援」までを進めるカリキュラム設計になっています。

「生活リズムは整っている」「ある程度の通所頻度を維持できる」「働く意欲があり、就職に向けて動き出したい」――こうした状態にあれば、就労移行支援が選択肢として浮上してきます。

逆に、「生活リズムがまだ不安定」「対人疲労が強くて続けて通えるか自信がない」「働く前に整えたい部分が多い」と感じる場合は、自立訓練(生活訓練)から始めるほうが、無理のない歩みになりやすい傾向があります。

ポイント2|「働く前に整えたい部分」がどれくらいあるか

「働く前に、もう少し整えたい部分がある」と感じる場合、自立訓練(生活訓練)は土台づくりに時間を使える設計になっています。

整えたい部分の代表例としては、以下のような領域があります。

  • 生活リズム(起床・就寝・食事・服薬の安定)
  • 体調コントロール・体調記録の習慣化
  • 感情コントロール(怒り・不安・気分の波への対処)
  • 対人スキル(雑談・依頼・断り方・相談の仕方)
  • 自己理解(自分の特性・得意・苦手・必要な配慮の言語化)
  • 障害理解・ストレス対処

これらの領域に時間を使いたい方は、自立訓練が選択肢として浮上してきます。

「就労移行に進んでも続けられそうな状態」を、自立訓練で先に整える、という二段階の使い方も一般的です。

ポイント3|障害種別・対象要件と合うか

対象障害種別は、就労移行支援のほうが広く設計されており、身体障害のある方も対象に含まれます。

自立訓練(生活訓練)は、知的障害および精神障害(発達障害を含む)のある方が中心です。身体障害のある方は、自立訓練のうち「機能訓練」が選択肢になります。

「自分の障害種別と対象要件が合っているか」を、事業所への問い合わせや市区町村の障害福祉課で確認しておくと、選択肢が絞りやすくなります。

ポイント4|卒業後に進みたい進路の方向性

「卒業後にどんな進路を視野に入れたいか」も、選択の起点になります。

「就職」を中心に据えている場合、就労移行支援のカリキュラムは目的に沿っています。

「就職」「復職」「復学・進学」「就労継続支援」「在宅生活の安定」など、進路を多様に検討したい場合は、自立訓練(生活訓練)の卒業後進路の幅と相性がよい傾向があります。

「迷っているなら、まず自立訓練で土台を整えながら進路を考える」「就職の方向性が固まっているなら、就労移行支援で2年集中する」――こうした使い分けが、現場ではよく見られます。

ポイント5|通所頻度・通える日数のフィット

就労移行支援は、週4〜5日通所する事業所が多い傾向にあります。

「2年で就職に到達する」ためには、ある程度の通所頻度と継続性が求められるためです。

一方、自立訓練(生活訓練)は週3日〜5日と柔軟に設計されている事業所が多く、最初は週2〜3日から始めて徐々に増やすステップアップ型の通所も選びやすくなっています。

「最初から週5日通うのは負担が大きい」と感じる方には、自立訓練のほうが続けやすい設計になっている場合があります。

ただし、就労移行支援でも通所頻度を柔軟に調整できる事業所はあるため、見学時に「通所頻度の調整は可能か」を確認することをおすすめします。

エンラボカレッジでの「自立訓練×就労移行」の両輪設計

エンラボカレッジは、神奈川県・東京都・大阪府・宮崎県で自立訓練(生活訓練)と就労移行支援を運営する事業者です。

「自立訓練と就労移行支援を両輪で持つ事業者」として、どのように関わっているかをお伝えします。

特徴1|自立訓練と就労移行支援の連続支援

エンラボカレッジでは、自立訓練(生活訓練)を卒業した方が、そのまま就労移行支援に進級するケースが多く見られます。

宮崎拠点のように多機能型で運営している拠点では、自立訓練・就労移行支援を同じ事業所内で継続的に支援できる仕組みが整っています。

他拠点でも、自立訓練の卒業後に外部の就労移行支援事業所に進む方の送り出しを支援しており、地域の事業所との連携体制を整えています。

特徴2|「就職ありき」ではない設計

エンラボカレッジが大切にしているのは、「就職をゴールに置かない」設計です。

就労移行支援は2年以内の一般就労をゴールに置く一方、自立訓練の役割は本来「生きていくための土台づくり」です。

エンラボカレッジでは、卒業後の進路として、就職したい方には就職支援、復職したい方には復職支援、復学・進学したい方には復学・進学支援、在宅生活を整えたい方にはその支援――というように、進路の多様性を保つ設計を貫いています。

特徴3|8つのプログラムと『自分/支え方マニュアル』

エンラボカレッジの自立訓練では、独自に整理された「8つのプログラム」(感情学/コミュニケーション/My Lab./アクティビティ/Life Lab./ソマティック Lab./Social Lab./スキルアップ)を軸に、300種類以上のワークを通じて生活基盤・対人スキル・自己理解・就労準備の4領域を立体的に学べる構成になっています。

なかでもMy Lab.プログラムでは、自分の特徴・得意・不得意・必要なサポートを言語化した『自分/支え方マニュアル』を作成します。

この成果物は、卒業後に就労移行支援に進む際にも、就職活動・面接・職場定着のあらゆる場面で活用できる「持ち物」として機能します。

「就労移行支援に進む前に、自分のことを言葉にできる状態にしておきたい」というニーズに応える設計です。

特徴4|「自分のフェーズが分からない」段階からの相談を歓迎

「自立訓練と就労移行支援、どちらに進めばいいか分からない」「いきなり就職を目指すのは怖いが、自立訓練では物足りないかもしれない」――こうした「フェーズが定まらない段階」のご相談も、エンラボカレッジでは歓迎しています。

見学・体験のなかで、本人の現在地・体調・希望進路を一緒に整理しながら、サービス選択の判断材料を増やしていくサポートをしています。

40代から自立訓練で再スタートを切られた方のプロセスは、40代からの再スタート体験もあわせてご覧ください。

当てはまりにくい場面

「すぐに就職したい」「就職に向けたカリキュラムだけに集中したい」という方には、就労移行支援を最初から検討する選択肢のほうが、目的に合いやすい場合があります。

エンラボカレッジの自立訓練は「自立の土台づくり」が中心となるため、目的との相性をご確認のうえで、ご検討いただけますと幸いです。

よくある質問(FAQ)

自立訓練と就労移行支援の最大の違いは何ですか?

最大の違いは「目的」と「到達点」です。

就労移行支援は「原則2年以内に一般企業への就職を達成する」ことを目的とした訓練、自立訓練(生活訓練)は「地域生活を送るための土台を整える」ことを目的とした訓練です。

「就職」を2年以内のゴールに据えるか、「働く前の土台づくり」に時間を使うかが、選び方の起点になります。

自立訓練と就労移行支援は同時に併用できますか?

同時に併用することは原則できません。

ただし、自立訓練を経て就労移行支援に進む段階的な利用は可能で、実際の現場でも多く見られるパターンです。

自立訓練と就労移行支援、どちらを先に利用すべきですか?

「いまの自分の状態」によって、向き不向きが分かれます。

生活リズムが整っており、通所頻度を維持できる状態にあり、2年以内の就職を視野に入れたい方は、就労移行支援が選択肢になります。

生活リズムや対人疲労が課題で、働く前に整えたい部分が多い方は、まず自立訓練(生活訓練)から始めるほうが、無理のない歩みになりやすい傾向があります。

主治医・相談支援専門員・家族と一緒に、現在地を整理することが選択の第一歩です。

自立訓練を2年使い切ったあと、就労移行支援は利用できますか?

利用できます。

自立訓練と就労移行支援は別のサービスとしてカウントされるため、自立訓練の利用期間を使い切っても、就労移行支援の2年枠を新たに利用できる仕組みです。

ただし、過去に就労移行支援を利用したことがある場合は、就労移行支援の残り期間が引き継がれます。

就労移行支援から自立訓練への切り替えは可能ですか?

可能です。

「就労移行支援に進んだものの、もう少し土台づくりに時間を使いたい」と感じた場合に、相談支援専門員や事業所スタッフと相談しながら、自立訓練に切り替えるケースがあります。

サービス等利用計画の見直しを通じて、本人にとって無理のない切り替えを検討していく流れになります。

自立訓練・就労移行支援の利用料はかかりますか?

世帯収入により4区分に分かれ、月額の上限は生活保護=0円/低所得=0円/一般1=9,300円/一般2=37,200円です。

18歳以上の方の場合、「世帯」は本人と配偶者の所得で判断されるため、エンラボカレッジでは9割以上の方が負担0円で利用されています。

障害者手帳がなくても両サービスは利用できますか?

障害者手帳がなくても、自立支援医療の受給者証や主治医の意見書をもとに、自治体の判断で利用できるケースがあります。

必要なのは「障害福祉サービス受給者証」で、手帳とは別の制度です。

詳しくは市区町村の障害福祉課にご相談ください。

自立訓練の対象は知的・精神障害のみと聞きましたが、身体障害だと利用できないのですか?

自立訓練(生活訓練)は知的障害・精神障害のある方が対象です。

身体障害のある方は、自立訓練のうち「機能訓練」が選択肢になります。

「機能訓練」は、理学療法・作業療法等を通じて身体機能・生活機能の維持向上を目的とする訓練です。

就労移行支援は身体障害のある方も対象に含まれるため、就職を視野に入れている方は就労移行支援が選択肢になります。

通所頻度はどれくらいが標準ですか?

自立訓練(生活訓練)は週3〜5日と柔軟に設計されている事業所が多く、最初は週2〜3日から始めて徐々に増やすステップアップ型の通所も選びやすくなっています。

就労移行支援は、週4〜5日通所する事業所が多い傾向にあります。

通所頻度の柔軟性は、見学時に確認しておくことをおすすめします。

家族も一緒に相談できますか?

ご家族同席での見学・相談も歓迎しています。

「いつ声をかければよいか分からない」「アドバイスしてもうまくいかない」「何に困っているのか聞いてもわからない」――こうしたご家族のお悩みについても、見学・無料相談の場でお話しいただけます。

まとめ

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援は、いずれも障害者総合支援法に基づく訓練系の障害福祉サービスで、利用期間が原則2年・受給者証で利用できるといった共通点があります。

ただし、最大の違いは「目的」と「到達点」です。

就労移行支援は「原則2年以内に一般企業への就職を達成する」ことを目的とした訓練、自立訓練(生活訓練)は「地域生活を送るための土台を整える」ことを目的とした訓練です。

対象者の範囲も少しずつ異なり、就労移行支援は身体障害を含む幅広い障害種別を対象とする一方、自立訓練(生活訓練)は知的障害・精神障害のある方が中心です。

同時併用は原則できないものの、自立訓練を経て就労移行支援に進む段階的な利用は制度上認められており、実際の現場でも多く見られるパターンです。

選び方の起点は、「就職を2年以内のゴールに据えられる準備状態にあるか」「働く前に整えたい部分がどれくらいあるか」「卒業後に進みたい進路の方向性」「通所頻度のフィット」など、本人の現在地を整理することにあります。

エンラボカレッジは、神奈川・東京・大阪・宮崎の11拠点で自立訓練(生活訓練)と就労移行支援を運営する事業者として、「就職ありき」ではない設計・自己理解に時間を使える設計・『自分/支え方マニュアル』という独自成果物を、差別化軸として大切にしています。

「自立訓練と就労移行支援、どちらが自分に合うか分からない」「家族と一緒に話を聞きたい」「両方のサービスを比較して整理したい」――そんなご相談は、いつでも歓迎しています。

ご見学・無料相談のご案内

エンラボカレッジでは、自立訓練(生活訓練)と就労移行支援の見学・無料相談を、神奈川・東京・大阪・宮崎の11拠点で随時お受けしています。

「自立訓練と就労移行支援、どちらが自分に合うか整理してほしい」「家族と一緒にプログラムの様子を見たい」「卒業後の進路を含めて相談したい」――そうしたご相談も歓迎しています。

ご見学・無料相談のお申し込みは、エンラボカレッジ公式サイト、またはお電話(050-5538-0786/平日10:00-18:00)からお気軽にどうぞ。

対面およびオンラインの両方で対応しており、ご家族同席での相談も可能です。

事業所の雰囲気・8つのプログラムの実際・通っている方々の様子を、実際に見てから判断いただけます。

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更新日:2026/05/30 公開日:2023/06/30

この記事について【作成・監修】

本記事は、自立訓練(生活訓練)事業所「エンラボカレッジ」を運営する株式会社エンラボの専門職スタッフが作成・監修しています。

【在籍資格】
精神保健福祉士・社会福祉士・公認心理師・臨床心理士・作業療法士・理学療法士

【現場での実践】
自立訓練(生活訓練)・就労移行支援などで、診断名・特性に合わせた個別支援を提供しています。

【運営会社】
株式会社エンラボ/設立2015年4月/神奈川県を中心に首都圏・関西・宮崎で11拠点運営

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