自立訓練(生活訓練)とは|対象者・期間・プログラム・費用を解説

更新日:2026/05/30

「自立訓練(生活訓練)ってどんなサービスなんだろう」「どんな人が対象で、何を、どれくらいの期間学ぶ場所なのか」――そんな疑問を抱えて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

自立訓練(生活訓練)は、地域で自立した生活を送るための「生活力」「対人スキル」「自己理解」を整える障害福祉サービスです。就労移行支援が「2年以内の就職」を目的とするのに対して、自立訓練は「働く前・生きていくうえでの土台作り」に時間を使える点が大きな違いです。

この記事では、自立訓練の対象者・利用期間・プログラム内容・費用・事業所選びの視点までを、現場で支援にあたる専門職の視点で整理しました。

結論:自立訓練(生活訓練)は「生きていく土台を整える」障害福祉サービス

第一に、自立訓練(生活訓練)は障害者総合支援法第5条第15項に規定される障害福祉サービスのひとつで、知的障害または精神障害のある方が、地域で自立した日常生活・社会生活を送るために必要な訓練を受ける場と位置づけられています。

第二に、対象となるのは「病院や施設を出て地域生活へ移行する方」「特別支援学校を卒業して福祉サービスの体験を必要とする方」「在宅生活を続けるなかで生活リズム・対人関係・自己理解を整えたい方」などです。

第三に、利用期間は原則2年(最大3年まで延長可)で、就労移行支援と並ぶ「期限付きの訓練系サービス」のひとつに整理されます。

第四に、9割以上の方が利用料負担0円で利用できる仕組みが整っており、世帯所得に応じた負担上限月額が設けられています。

ここから整理できるのは、自立訓練は「就労を急ぐ前に、生活リズム・対人スキル・自己理解・体調コントロールといった『生きていく土台』を整える時間を持てる場」だということです。

そのうえで、自立訓練を経た先の進路は、就労移行支援への進級・休職中の職場への復職・大学や専門学校への復学・就労継続支援への移行・在宅生活の安定など、本人の希望に沿って多様に選ぶことができます。

自立訓練(生活訓練)とは|制度上の位置づけ

最初に、自立訓練(生活訓練)の制度上の位置づけと、よく混同される他のサービスとの関係を整理します。

障害者総合支援法に基づく「訓練等給付」のひとつ

自立訓練(生活訓練)は、障害者総合支援法第5条第15項に規定される「自立訓練」のうち、知的障害および精神障害のある方を対象とする訓練です。

「日中活動系サービス」のひとつで、「訓練等給付」に分類されます。

「介護給付」とは異なり、市町村が支給決定を行う際に障害支援区分の認定が原則不要となる仕組みで、相対的に利用までのハードルが低い設計になっています。

利用にあたっては、市町村が交付する「障害福祉サービス受給者証」が必要です。

「機能訓練」と「生活訓練」の違い

自立訓練には「機能訓練」と「生活訓練」の2類型があります。

機能訓練:身体障害のある方や難病等のある方を対象とし、理学療法・作業療法等の身体機能・生活機能の維持向上を目的とする訓練です。

生活訓練:知的障害および精神障害のある方を対象とし、地域生活を送るうえでの生活能力・対人スキル・自己理解の維持向上を目的とする訓練です。

本記事では、後者の「生活訓練」を中心に整理しています。

「自立訓練」と「就労移行支援」の違い

「自立訓練」と「就労移行支援」は、いずれも障害者総合支援法に基づく訓練系サービスで、利用期間が原則2年という点も共通します。

ただし、目的が大きく異なります。

就労移行支援:原則2年以内に一般企業への就職を達成することを目的とした訓練です。職業準備性の向上・職場実習・求職活動の支援が中心です。

自立訓練(生活訓練):地域で自立した生活を送るための「生活力」「対人スキル」「自己理解」を整えることを目的とした訓練です。就労はゴールのひとつであり唯一の目的ではありません。

「いきなり就労移行に進むのは負担が大きい」「働く前にもう少し生活と気持ちを整えたい」と感じる方には、自立訓練からのスタートが選択肢として浮上してきます。

「自立訓練」と「就労継続支援」の違い

就労継続支援A型・B型は、いずれも「生産活動の機会を提供する場」で、A型は雇用契約あり、B型は雇用契約なしという違いがあります。

自立訓練は「訓練の場」で、生産活動の提供や工賃・賃金の支給は前提とされていません。

「働く比重」で4つのサービスを並べると、以下のような段階関係になります。

  • 自立訓練(生活訓練):生活面・自己理解を整える段階。働くことは視野に入れるレベル。
  • 就労移行支援:一般就労を2年以内に目指す訓練段階。働く準備が中心。
  • 就労継続支援B型:自分のペースで働きながら社会との接点を保つ段階。
  • 就労継続支援A型:雇用契約のもとで働く段階。

サービス全体の整理は、就労継続支援とは|A型・B型・就労移行との違い就労移行支援(就労支援)ってどんなところ?就労継続支援B型とは|どんな人が通う?もあわせてご覧ください。

自立訓練(生活訓練)の対象者

自立訓練(生活訓練)の対象者は、厚生労働省の通知で次のように整理されています。

対象となる方の3区分

区分1|入所施設・病院を退所・退院した方

精神科病院に入院していた方が退院後の地域生活に向けて生活リズムや対人スキルを整え直すケース、入所施設で生活していた方が地域での一人暮らしを始める前に生活力を身につけるケースなどが該当します。

「退院・退所後、いきなり地域生活を始めるのは不安」という方が、橋渡しの場として活用されています。

区分2|特別支援学校を卒業した方等で、継続的な通所による生活訓練が必要な方

特別支援学校を卒業した後、いきなり就労や就労移行支援に進むのではなく、いったん生活力・対人スキルの土台を整える時間を取りたいケースです。

進学・就職をすぐに目指すよりも、「自分のペースで社会と関わる経験」を積みたい方が選ばれます。

区分3|在宅生活を継続しているが、生活能力の維持・向上のために訓練が必要な方

家庭や地域での生活を続けているものの、生活リズム・体調コントロール・対人関係に課題があり、訓練の場で整えたいケースです。

学校や仕事で疲弊して在宅期間が長くなった方、家族以外との関わりが少なくなった方が、社会との接点を取り戻す場として活用されるパターンが見られます。

障害種別・診断

自立訓練(生活訓練)の対象となる障害種別は、知的障害および精神障害です。

精神障害には、うつ病・双極性障害・統合失調症・不安症などの精神疾患のほか、自閉スペクトラム症(ASD)・注意欠如多動症(ADHD)・学習障害(LD)等の発達障害も含まれます。

また、令和6年4月からは障害者総合支援法の対象疾病(難病369疾病)の方も、医師の意見書をもとに利用できる仕組みが整っています。

障害者手帳がなくても利用できる

「障害者手帳を持っていないと利用できないのでは」と心配される方も多いのですが、自立訓練(生活訓練)は障害者手帳がなくても利用できるケースがあります。

必要なのは「障害福祉サービス受給者証」で、これは障害者手帳とは別の制度です。

主治医の診断書や自立支援医療受給者証をもとに、自治体の判断で受給者証が交付されるケースがあります。

「手帳がないから利用できない」と決めつけずに、まずは主治医や市区町村の障害福祉課に相談してみることをおすすめします。

年齢

年齢は、原則として18歳以上65歳未満が対象です。

ただし、エンラボカレッジを含め、実際の利用者は10代後半〜30代の精神・発達障害のある方が多い傾向にあります。

40代以降の方は、復職を目的としたリワーク的な活用や、長期離職からの社会復帰のための活用パターンが見られます。

40代から自立訓練で再スタートを切られた方のプロセスは、40代からの再スタート体験もあわせてご覧ください。

利用期間|原則2年・最大3年

自立訓練(生活訓練)の利用期間は、原則として2年です。

ただし、本人の希望と支援計画上の必要性に応じて、最大3年まで延長が認められる仕組みになっています。

「2年いる必要はない」が原則

利用期間は「上限」であって、「最低利用期間」ではありません。

「2年フルで使わなければならない」というルールはなく、本人の状況と進路に応じて、数か月〜1年程度で次の段階に進む方も多くいます。

たとえば、エンラボカレッジでは「数か月で休職中の職場に復職する方」「1年〜1年半で就労移行支援に進む方」「2年かけてじっくり自己理解と生活基盤を整える方」など、利用期間は本人の状況に合わせて柔軟に設計されます。

利用期間の延長

原則2年の利用期間を超えてもなお訓練が必要と認められる場合には、市町村の判断で最大3年までの延長が可能とされています。

延長の判断材料となるのは、本人の希望、支援計画上の到達目標、家族や主治医の意見、卒業後の進路の準備状況などです。

「2年では足りなかった」と感じる方ばかりではなく、「もう少し時間をかけて整えたい」「次の進路の準備をもう少し詰めたい」というニーズに応える仕組みです。

個別支援計画は3か月ごとに見直す

利用中は、サービス管理責任者を中心に「個別支援計画」が作成されます。

この計画は原則3か月ごとに本人・家族・支援者の話し合いを通じて見直され、目標と支援内容が更新されます。

「数か月単位で振り返る場が組み込まれている」ことで、「いまの自分はどの段階にいるか」「次の3か月で何に取り組むか」を、利用される方と支援者が一緒に整理していけます。

エンラボカレッジ独自|8つのプログラム

エンラボカレッジの自立訓練(生活訓練)では、独自に整理された8つのプログラムを軸にカリキュラムが組まれています。

300種類以上のワークを通じて、生活基盤・対人スキル・自己理解・就労準備の4領域を立体的に学べる構成です。

ここから、8つのプログラムをひとつずつ整理します。

プログラム1|感情学

喜怒哀楽の表現方法や、考え方のクセ・身体の反応を理解し、自分を支えてくれる感情と気をつけたい感情を研究し、波なく仕事や生活ができる方法を見つけるプログラムです。

「気分の波で予定どおりに動けない」「怒りや不安が湧くと頭が真っ白になる」――こうしたお困りごとに向き合い、感情の仕組みと自分なりの整え方を言語化していく時間です。

プログラム2|コミュニケーション

伝え方や聞き方をはじめとした、社会の中では言葉にされることが少ない、職場や生活の場面で「人と円滑に心地よく付き合う」ための「コツ」を学ぶプログラムです。

雑談・依頼・断り方・相談の仕方など、日常で頻出する対人場面の具体的なやりとりを、ロールプレイや事例検討で扱います。

プログラム3|My Lab.

自分の特徴、得意・不得意をまとめ、自分の凸凹と職場や生活の場面で必要なサポートが伝えられる『自分/支え方マニュアル』を作成するプログラムです。

エンラボカレッジ独自の成果物として、卒業後も生活・就職活動・職場定着のあらゆる場面で活用できる「持ち物」を作っていきます。

プログラム4|アクティビティ

他者との違いを通して自身の感覚特性を知り、日常生活や仕事、人付き合いとの関係性を学ぶことで適応力を身につけるプログラムです。

体を動かすワーク・感覚を使ったワーク・グループワークを通じて、座学だけでは見えてこない「自分の反応」「他者との感じ方の違い」を実感する時間です。

プログラム5|Life Lab.

仕事・生活習慣・人間関係・休暇の4つを軸に、自分の人生を彩る理想のライフワークバランスを想像し、「未来」に向けて「今」できることを整理するプログラムです。

「将来の見通しを考えるのが苦手」「いまの過ごし方でいいのか不安」という方が、自分の人生設計を具体的に描き出していきます。

プログラム6|ソマティック Lab.

自分の心や身体の状態に意識を向けることで不調に気づき、緊張している部分を緩めて、穏やかになれる方法を見つけるプログラムです。

呼吸法・ストレッチ・身体感覚へのフォーカスなどを通じて、頭で考えるだけでは整わない部分を、身体側から整えていきます。

プログラム7|Social Lab.

イベントの企画・運営やゲーム・テーマトークなどを通し、自分にあった人付き合いの楽しみ方、集団の中での過ごし方など座学で学んだことを実践するプログラムです。

「学んだスキルを実際の場面で試す」ことで、生活のなかで使える形に落とし込んでいきます。

プログラム8|スキルアップ

働く目的や心構えのほか、スキルチェックを行って業種の向き・不向きを調べ、就職活動や職場定着に必要なスキルを学ぶプログラムです。

PCスキル・職場ルール・労働習慣など、就労に直結する内容を扱います。

1週間の標準スケジュール

8つのプログラムは、1週間のなかで配分されながら実施されます。

エンラボカレッジの標準的な1週間は、次のような構成です。

時間
AM アクティビティ My Lab. Life Lab. 感情学 コミュニケーション Social Lab.
PM コミュニケーション スキルアップ 個別支援等 Social Lab. HR 個別支援等

※事業所により内容が異なる場合があります。

1日の標準スケジュール

1日のスケジュールは、以下のような流れで進みます。

時刻 内容
9:30 開館
10:00 朝礼
10:30 午前プログラム
12:00 お昼休憩
13:00 午後プログラム
14:30 振り返り
15:00 放課後
16:00 閉館

通所頻度は本人の体調や状況に応じて柔軟に調整でき、週3日からスタートして徐々に増やすパターンが多くなっています。

4ステージのカリキュラム

エンラボカレッジの自立訓練は、利用期間2年を「4つのステージ」に分けて設計しています。

「いまの自分はどの段階にいるか」「次に何を目指すか」を本人と支援者で共有しやすくする工夫です。

ステージ1|自分を知る・学ぶ(1〜6か月)

最初の半年は、「自分を知る」「学ぶ」段階です。

通所のリズムを整えながら、感情学・コミュニケーション・My Lab.などのプログラムを通じて、自分の特徴・苦手・得意・反応のクセを整理していきます。

「これまで言葉にしてこなかった自分の状態」を、支援者と一緒にゆっくり言語化する時期です。

ステージ2|学んだことができる(7〜12か月)

7か月目以降は、ステージ1で言語化してきたことを「実際の場面で使えるようにする」段階です。

Social Lab.やアクティビティを通じてグループでの実践機会を増やしながら、対人スキル・感情コントロールを実際の人間関係の場面で試していきます。

「練習でできたこと」を「日常の場面でできること」に育てる時期です。

ステージ3|学びを応用できる(13〜18か月)

1年を過ぎたあたりからは、「応用」の段階に入ります。

『自分/支え方マニュアル』のブラッシュアップを進めながら、より複雑な対人場面・新しい環境への適応・職場見学や実習などにも取り組みます。

「卒業後の進路」を具体的に意識し始める時期でもあります。

ステージ4|自信を持ち、次に進める(16〜24か月)

最終ステージは、「自信を持って次に進む」準備期間です。

復職・就労移行支援への進級・大学や専門学校への進学・就労継続支援の利用など、本人の希望に沿った卒業後の進路に向けた準備が中心になります。

『自分/支え方マニュアル』を完成させ、卒業後の場面で実際に使える形に整えていきます。

費用|9割以上の方が負担0円

「自立訓練の利用にはお金がかかるのか」は、多くの方が気にされるポイントです。

結論から言えば、世帯所得に応じた負担上限月額が設けられており、エンラボカレッジでは9割以上の方が利用料負担0円で利用されています。

負担上限月額(4区分)

障害福祉サービスの自己負担は、世帯収入に応じて4つの区分に分かれます。

区分 世帯の範囲 負担上限月額
生活保護 生活保護受給世帯 0円
低所得 市町村民税非課税世帯 0円
一般1 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) 9,300円
一般2 上記以外 37,200円

18歳以上の方の場合、「世帯」は本人および配偶者の所得で判断されます(同居の親の所得は原則含まれません)。

ひとり暮らし・実家暮らしを問わず、本人と配偶者の所得が市町村民税非課税の範囲であれば、利用料負担は0円となります。

実態として9割以上が負担0円

エンラボカレッジの利用者の多くは、本人および配偶者の所得が市町村民税非課税の範囲に該当するため、利用料負担0円で利用されているのが実態です。

ご家族や保護者の所得が一定額を超えている場合でも、18歳以上の本人については原則として「本人と配偶者」のみが収入認定の対象となるため、家庭の収入水準にかかわらず本人側の負担は限定的なケースが多くなります。

詳細な収入認定は自治体ごとの判断もあるため、お住まいの市区町村の障害福祉課で個別にご確認いただくのが確実です。

食費・交通費などの実費

利用料そのものは多くの方が0円で利用される一方、昼食代・教材費・イベント参加費・通所のための交通費などは実費負担となるケースがあります。

事業所によって運用が異なるため、見学・体験の段階で「実費でかかる金額の目安」を確認しておくと安心です。

受給者証の申請から利用開始までの流れ

自立訓練(生活訓練)を利用するためには、「障害福祉サービス受給者証」が必要です。

利用開始までの流れを5ステップで整理します。

ステップ1|情報収集と問い合わせ

最初のステップは、住んでいる地域にどんな自立訓練の事業所があるかを調べ、それぞれの特徴を把握することです。

市区町村の障害福祉課・基幹相談支援センター・障害者就業生活支援センター・主治医・支援学校の進路担当などに相談すると、地域の事業所情報を教えてもらえます。

候補となる事業所が見つかったら、直接電話やWebフォームで問い合わせ、見学の日程を調整します。

ステップ2|見学・相談

候補の事業所を見学し、実際のプログラムの様子・利用される方の雰囲気・スタッフの関わり方を確認します。

エンラボカレッジでは、対面での見学のほか、オンラインでの見学・相談にも対応しています。

「いきなり事業所に行くのは緊張する」「家族と一緒に話を聞きたい」という方も多く、見学の段階からご家族同席で進めるケースも一般的です。

2〜3か所を比較すると、自分の体力・興味・通いやすさとのフィットを判断しやすくなります。

ステップ3|体験利用

見学のあとは、実際にプログラムに参加する「体験利用」に進みます。

1日〜数日にわたって体験することで、「自分が無理なく続けられそうか」「プログラムの雰囲気が自分に合うか」を確かめる時間です。

体験を経て「ここで利用を続けたい」と判断したら、利用手続きに進みます。

ステップ4|受給者証の申請

利用したい事業所が決まったら、住んでいる市区町村の障害福祉課で「障害福祉サービス受給者証」を申請します。

申請にあたっては、認定調査(面接調査)と、サービス等利用計画案の提出が必要です。

サービス等利用計画案は、指定特定相談支援事業所の相談支援専門員に作成を依頼するのが一般的です(本人・家族で「セルフプラン」として作成することも可能です)。

申請から受給者証の交付までは、自治体によりますが概ね1〜2か月程度かかります。

ステップ5|契約・利用開始

受給者証が交付されたら、事業所と利用契約を結び、利用がスタートします。

最初の数週間は「慣らし期間」として、通所日数や時間を段階的に調整しながら、生活のリズムに組み込んでいきます。

利用開始後は、3か月ごとに個別支援計画を見直しながら、本人の状況に応じてプログラムや目標を更新していきます。

事業所選びの5つのポイント

自立訓練(生活訓練)は、事業所ごとに特色が大きく異なります。

特定の事業者をおすすめする趣旨ではなく、選ぶ際に確認しておきたい視点として5つのポイントを整理します。

ポイント1|目的とプログラムの方向性が合うか

事業所によって、力を入れているプログラムや支援の方向性は異なります。

生活基盤づくりに重きを置く事業所、対人スキルや自己理解に重きを置く事業所、就労準備にすぐ進める設計の事業所など、特色はさまざまです。

「自分が整えたいのはどの領域か」「卒業後にどの進路を視野に入れたいか」を明確にしたうえで、その方向性に合う事業所を選ぶと、利用期間を有効に使えます。

ポイント2|卒業後の進路サポート

自立訓練の利用期間は原則2年と区切られているため、卒業後の進路へのサポート体制は事業所選びの重要な視点です。

「卒業生がどんな進路に進んでいるか」「進路ごとの実例があるか」「就労移行支援や復職支援、復学支援など、希望する進路への送り出し実績があるか」を、見学時に確認しておくことをおすすめします。

エンラボカレッジでは、就労移行支援への進級・休職中の職場への復職・大学や専門学校への復学・就労継続支援への移行・在宅生活の安定など、多様な進路を本人と一緒に決めていく姿勢を大切にしています。

精神科デイケア

プログラムを通して日常生活や社会生活を営むために障害等から起因する病状の「治療」を行う場所

 

自立訓練(生活訓練)

障害や病気と付き合いながら、その人に合った日常生活や社会生活を営むための「訓練」を行う場所。

 

また、その他の違いとしては、精神科デイケアは主に該当の病院に通院中の精神障害(発達障害を含む)の方を対象に、医療の一環としてサポートを提供していため、精神科デイケアの費用には健康保険が適用されます。

 

その他、精神科デイケアでは自立訓練(生活訓練)とは異なり「訪問型」はないことや、期限が定められていないなどが違いとしてあります。ただ、期限については利用開始時などに個々に取り決めをする場合もあるようです。

 

自立訓練と精神科デイケアの違いについてもっと詳しく知りたい方は、関連ページを参照してください。

 

【関連ページ】

精神科デイケアとは?目的や対象・プログラム内容・メリット・デメリットについて解説します

 

ポイント3|雰囲気・空間・通いやすさ

「通い続けられるかどうか」は、空間の雰囲気と通いやすさに大きく左右されます。

事業所の内装・利用される方の年齢層・スタッフとの距離感・最寄り駅からのアクセスなどを、見学・体験で確かめておくと、長期的な通所のイメージが具体化します。

エンラボカレッジは「木目調のカフェのような、ほっとできる空間」をコンセプトに、明るく親しみやすい内装を全拠点で共通化しています。

ポイント4|スタッフの専門性

自立訓練の現場では、精神保健福祉士・社会福祉士・公認心理師・臨床心理士・作業療法士・理学療法士などの専門職が支援を担います。

「どんな資格のスタッフが在籍しているか」「個別相談の頻度と密度」「医療機関や家族との連携体制」を確認しておくと、安心して通える事業所かどうかを判断しやすくなります。

ポイント5|家族との関わり方

自立訓練は本人の支援が中心ですが、ご家族との関わり方の設計も事業所によって異なります。

家族向けの説明会・面談・定期的な情報共有の機会が用意されているか、ご家族からの相談にも対応してもらえるかを、見学時に確認しておくと安心です。

「家族としてどう関わればいいか分からない」「アドバイスしてもうまくいかない」と感じているご家族にとっても、自立訓練は本人と家族が一緒に進路を整理していく場として機能します。

エンラボカレッジの特徴|「生きていく土台」を整える設計

「自立訓練の事業所を選ぶうえで、エンラボカレッジは他とどう違うのか」を、4つの差別化軸で整理します。

特徴1|「就職ありき」ではない設計

エンラボカレッジが大切にしているのは、「就職をゴールに置かない」設計です。

就労移行支援は2年以内の一般就労をゴールとして設計されている一方、自立訓練の役割は本来「生きていくための土台づくり」です。

エンラボカレッジでは、卒業後の進路として、就職したい方には就職支援、復職したい方には復職支援、復学・進学したい方には復学・進学支援、在宅生活を整えたい方にはその支援――というように、進路の多様性を保つ設計を貫いています。

「就職以外の選択肢があってもいい」と本人と一緒に整理できる事業所として、設計の段階から組み立てています。

特徴2|自己理解に時間を使える設計

「就職だけがゴールではない」からこそ、エンラボカレッジでは自己理解・他者理解・障害理解・体調コントロールといった「働くうえで/生きていくうえで本当に必要な土台」に時間を費やせます。

8つのプログラムは、生活基盤・対人スキル・自己理解・就労準備の4領域を立体的に扱う構成です。

「すぐに就職したい」というニーズには合いにくい一方、「いまの自分の状態を整理してから次に進みたい」「自分の特性を理解して、無理のない選択をしたい」という方には向いている設計です。

特徴3|「青春時代を取り戻せる」場としての価値

エンラボカレッジのプログラムには遊び要素があり、Social Lab.のイベント企画・運営や、グループでのゲーム・テーマトークなど、「人と関わる楽しさ」を再発見できる時間が組み込まれています。

「学校時代に人と関わることがつらかった」「家にいる時間が長くなって、社会と疎遠になっていた」――そんな方が、自分のペースで他者と関わる経験を積み直せる場として機能しています。

「青春時代を取り戻せる」「自分を認めてくれる場所がある」――こうした経験が、自信を持って次の進路に進むための土台になります。

特徴4|『自分/支え方マニュアル』という独自成果物

エンラボカレッジで作成する『自分/支え方マニュアル』は、卒業時に必ず持ち帰る独自の成果物です。

自分の凸凹(特性)・得意と苦手・必要なサポート・配慮してほしい場面などをまとめた、世界にひとつだけのマニュアルで、卒業後の生活・就活・職場定着・家族とのコミュニケーションなど、あらゆる場面で活用できます。

「自分のことを言葉にできなかった」状態から、「自分のことを伝えられる」状態へ――この変化が、卒業後の進路選択と人生の歩みを支える具体的なツールになります。

実際に40代から自立訓練で再スタートを切られた方のプロセスは、40代からの再スタート体験でも整理しています。

エンラボカレッジ全11拠点|神奈川・東京・大阪・宮崎

エンラボカレッジは、神奈川県・東京都・大阪府・宮崎県の4都府県で11拠点を運営しています。

神奈川県(6拠点)

神奈川県は本社所在地ではないものの、エンラボカレッジ事業の中心拠点が集まる地域です。

各拠点とも、横浜・川崎・湘南エリアの主要駅から徒歩圏内に立地しており、神奈川県全域から通所される方が多くなっています。

東京都(2拠点)

東京都内の拠点は、JR京浜東北線・京王線沿線で運営しています。

府中拠点は、2026年4月に新規開設された最新の拠点です。府中市の第7期障害福祉計画では、自立訓練(生活訓練)のサービス見込量を2024年度から2026年度にかけて約1.5倍に拡大する目標が掲げられており、地域の供給不足に応える形で開設されました。

大阪府(2拠点)

関西エリアの拠点として、大阪市内の主要駅近くで運営しています。

なんば・梅田の2拠点で、大阪府内および近隣の兵庫県・京都府・奈良県からの通所にも対応しています。

宮崎県(1拠点・本社所在地)

本社所在地である宮崎拠点では、自立訓練・就労移行支援・保育所等訪問支援を多機能型で運営しています。

宮崎拠点のみ、自立訓練を経て就労移行支援に進む際にも同じ拠点内で継続支援を受けられる仕組みになっており、地域の福祉サービスの中核を担っています。

全拠点共通の設計

11拠点はそれぞれの地域特性に合わせた個性を持ちつつ、共通して以下の設計を貫いています。

  • 「木目調のカフェのような、ほっとできる空間」
  • 公式8プログラムによる統一カリキュラム
  • 『自分/支え方マニュアル』作成支援
  • 精神保健福祉士・社会福祉士・公認心理師・臨床心理士・作業療法士・理学療法士などの専門職配置
  • 対面およびオンラインでの見学・無料相談対応

「自分の住む地域に拠点があるか分からない」「複数の拠点を比較したい」という方は、エンラボカレッジ公式サイトからお問い合わせください。

よくある質問(FAQ)

自立訓練(生活訓練)は何歳から利用できますか?

原則として18歳以上65歳未満が対象です。

特別支援学校在学中の方や卒業直後の方の利用も可能で、市町村が個別に支給決定を行います。

40代以降の方は、復職を目的としたリワーク的な活用や、長期離職からの社会復帰のための活用が中心になります。

障害者手帳がなくても自立訓練は利用できますか?

障害者手帳がなくても、自立支援医療の受給者証や主治医の意見書をもとに、自治体の判断で自立訓練を利用できるケースがあります。

必要なのは「障害福祉サービス受給者証」で、手帳とは別の制度です。

詳しくはお住まいの市区町村の障害福祉課にご相談ください。

自立訓練の利用料はかかりますか?

世帯収入により4区分に分かれ、月額の上限は生活保護=0円/低所得=0円/一般1=9,300円/一般2=37,200円です。

18歳以上の方の場合、「世帯」は本人と配偶者の所得で判断されるため、エンラボカレッジでは9割以上の方が負担0円で利用されています。

自立訓練と就労移行支援は何が違いますか?

最大の違いは目的です。

就労移行支援は「原則2年以内に一般企業への就職を達成する」ことを目的とした訓練、自立訓練(生活訓練)は「地域生活を送るための土台を整える」ことを目的とした訓練です。

「いきなり就労移行は負担が大きい」「働く前にもう少し生活と気持ちを整えたい」と感じる方には、自立訓練からのスタートが選択肢として浮上してきます。

詳しくは就労移行支援(就労支援)ってどんなところ?もあわせてご覧ください。

自立訓練の利用期間に制限はありますか?

原則2年で、最大3年まで延長が認められる仕組みです。

「2年フルで使わなければならない」というルールはなく、数か月で復職する方、1年〜1年半で就労移行に進む方、2年かけてじっくり整える方など、本人の状況に応じて柔軟に設計されます。

自立訓練を経た後の進路にはどんな選択肢がありますか?

エンラボカレッジの卒業後の進路として代表的なものは、以下の5つです。

  1. 就労移行支援事業所への進級
  2. 就労支援センターを活用した就職
  3. 休職中の職場への復職(リワーク的活用)
  4. 大学・専門学校への復学・進学
  5. 就労継続支援A型・B型の利用

「就職」だけに絞らない多様な進路を、本人と一緒に整理していくのがエンラボカレッジの姿勢です。

自立訓練と就労継続支援B型は何が違いますか?

自立訓練は「訓練の場」で、生産活動の提供や工賃・賃金の支給は前提とされていません。

就労継続支援B型は「生産活動の場」で、雇用契約は結ばないものの、生産活動への参加に応じた工賃を受け取れます。

「働く前に整える」段階が自立訓練、「自分のペースで働きながら社会との接点を保つ」段階がB型と整理できます。

詳しくは就労継続支援B型とは|どんな人が通う?もあわせてご覧ください。

通所頻度はどれくらいですか?

週3日〜5日の通所が標準ですが、本人の体調や状況に応じて柔軟に調整できます。

「最初は週2日から始めて、徐々に増やす」「体調が安定してきたら週5日に切り替える」というステップアップ型の通所も可能です。

家族も一緒に相談できますか?

ご家族同席での見学・相談も歓迎しています。

「いつ声をかければよいか分からない」「アドバイスしてもうまくいかない」「何に困っているのか聞いてもわからない」――こうしたご家族のお悩みについても、見学・無料相談の場でお話しいただけます。

オンラインでの相談は可能ですか?

エンラボカレッジでは、対面およびオンラインの両方で見学・無料相談に対応しています。

遠方からの相談、外出が難しい方からの相談、家族と一緒に画面越しで話を聞きたい場合など、状況に応じてお選びいただけます。

まとめ

自立訓練(生活訓練)は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスのひとつで、知的障害および精神障害のある方が、地域で自立した生活を送るための「生活力」「対人スキル」「自己理解」を整える場として位置づけられています。

利用期間は原則2年(最大3年)で、就労移行支援と並ぶ「期限付きの訓練系サービス」ですが、目的が「就職」ではなく「生きていく土台づくり」にある点が大きな違いです。

対象となるのは、入所施設・病院を退所退院した方、特別支援学校を卒業した方、在宅生活の中で生活能力の維持向上が必要な方など。障害者手帳がなくても、主治医の診断書や自立支援医療受給者証をもとに自治体が利用を認めるケースがあります。

費用については、世帯所得に応じた負担上限月額が設けられており、エンラボカレッジでは9割以上の方が利用料負担0円で利用されています。

エンラボカレッジは、神奈川・東京・大阪・宮崎の11拠点で自立訓練(生活訓練)と就労移行支援を運営する事業者として、「就職ありき」ではない設計・自己理解に時間を使える設計・「青春時代を取り戻せる」場としての価値・『自分/支え方マニュアル』という独自成果物を、4つの差別化軸として大切にしています。

「自立訓練に通いたいが、自分に合うか分からない」「家族と一緒に話を聞きたい」「他のサービスと比較して整理したい」――そんなご相談は、いつでも歓迎しています。

ご見学・無料相談のご案内

エンラボカレッジでは、自立訓練(生活訓練)と就労移行支援の見学・無料相談を、神奈川・東京・大阪・宮崎の11拠点で随時お受けしています。

「自立訓練の利用を検討しているが、自分に合うか分からない」「家族と一緒にプログラムの様子を見たい」「卒業後の進路を含めて相談したい」――そうしたご相談も歓迎しています。

ご見学・無料相談のお申し込みは、エンラボカレッジ公式サイト、またはお電話(050-5538-0786/平日10:00-18:00)からお気軽にどうぞ。

対面およびオンラインの両方で対応しており、ご家族同席での相談も可能です。

事業所の雰囲気・8つのプログラムの実際・通っている方々の様子を、実際に見てから判断いただけます。

関連記事

更新日:2026/05/30 公開日:2023/06/30

この記事について【作成・監修】

本記事は、自立訓練(生活訓練)事業所「エンラボカレッジ」を運営する株式会社エンラボの専門職スタッフが作成・監修しています。

【在籍資格】
精神保健福祉士・社会福祉士・公認心理師・臨床心理士・作業療法士・理学療法士

【現場での実践】
自立訓練(生活訓練)・就労移行支援などで、診断名・特性に合わせた個別支援を提供しています。

【運営会社】
株式会社エンラボ/設立2015年4月/神奈川県を中心に首都圏・関西・宮崎で11拠点運営

障害や生活のことまずは
相談しませんか?

あなたのお悩みやお困りごとについてお聞かせください。

見学・体験も随時受け付けております。