【エンラボストーリー】就労移行支援から自立訓練へ。人との関わりでも就活でも自分に自信がついた
公開日:2025/07/01

エンラボの利用を始めて約1年のMさん。
以前は通っていた就労移行支援を休みがちで、人とのコミュニケーションでも傷付くことが多くありました。
エンラボを利用し自分のことを深掘りしていく中でみるみる自信が付いていったMさんにこれまでの経緯をお伺いしました。
※写真はイメージイラストです。
プロフィール
- Mさん
- 年代:40代
- 診断名:うつ病
- エンラボ歴:約1年
ご自身の困りごと
- 就労移行支援に毎日通うことができず、気持ちが落ち込むという負のループ
- 人に自分の意見を言うことができない
- 自信がなく、自分を出すことができない
うつ病で就労移行支援の通所がままならず、エンラボを見学
ーエンラボを知ったきっかけを教えてください。
就労移行支援に通っていましたが、体力やメンタルの不調で毎日通うことができず、通えないことに落ち込む日々が続いていました。
そんな自分に就労移行支援のスタッフさんが「まずは生活の土台を整えることが大切」と声をかけてくれて、エンラボを紹介してもらいました。
ーエンラボを紹介されてから、すぐに見学をしたのでしょうか?
エンラボを知ってから見学に行くまでは早かったです。
就労移行支援のスタッフさん経由で日程を組んでもらい、紹介してもらってから1、2週間もしないうちに見学に行きました。
ー見学の時の印象は覚えていますか?
就労移行支援のスタッフさんと一緒に見学に行ったのですが、正直、緩そうな雰囲気を感じました。
よく言えば居心地が良さそう。
見学をした時は放課後だったのですが、自由な席に座って好きなことをして利用者同士で話などをしていました。
雰囲気が良さそうだと思い、自分にとってはプラスな印象でした。
ー体験利用はどのようなことをしましたか?
体験利用は1週間の中で3日間行きました。
受講したプログラムでは誰かの意見を否定しないというルールがあり、参加者からはいろんな意見が出ますがお互いを否定しない、穏やかで安心できる話し合いだったことを覚えています。
困り事に対して向き合ってくれるんだ、と感じ利用へ
ーエンラボの利用を決めたきっかけを教えてください。
主に午後の時間に体験利用をしていたのですが、エンラボのスタッフさんとプログラム受講の振り返りをしていた時に「午後の通所だけだと状況変わらないですよ」とはっきり言われたんです。
その時にただ優しいだけではなく、必要なことをきちんと伝えてくれる。
「困り事に対して向き合ってくれるところなんだ」と思い、ここに通う意味がありそうだと感じ利用しました。
ーエンラボはどのくらいのペースで通い始めましたか?
週3日の利用からスタートし、利用開始から3ヶ月経った頃には週5日通所していました。
週5日利用が目標だったので、段階的に通う日を増やしていきました。
ー就労移行支援の時は外出も辛かったのが、3ヶ月目で週5日通所できた理由は何でしょうか?
エンラボに通う中で、学べることや気づきが多く、「もっと通いたい」と思えるようになりました。
特に「積極性を高めること」は最初の目標のひとつでしたが、ワークで意見を発表して人と共有する楽しさを知ることで、自分の中に少しずつ前向きな変化が生まれていきました。
そうした実感が、週5日の通所につながったのだと思います。
自分の意見を出すことは苦手。だからこそ挑戦してみようと思った
ー苦手だったのに、挑戦しようと思えたのはなぜですか?
エンラボでは人の意見を否定しないという雰囲気があることが大きな理由だと思います。
それでも、最初はかなり緊張しました(笑)
また、自分の意見と他の人の意見を比較してみると新たな視点や意見が多くて、そういう考え方もあるんだと勉強になることがあり徐々に発言することが多くなりました。
ーどのプログラムで勉強になったと感じたのですか?
コミュニケーションのプログラムです。
プログラムの中では、コミュニケーションに困る時の事例が出てきて、どう対処するかを考えないといけないのですが、考えが浮かばず悩む時もありました。
それでも何か良い方法がないかと考え続けることを心がけています。
自分の考えや意見を出すことは苦手ですが、苦手だからこそ挑戦してみようと思っています。
“通い続ける・自分を知る・発言する”3つの目標から見えた成長

※放課後にゲームをしているMさんと学生さん
ー利用開始した時はどのような目標を立てていましたか?
・安定した通所を目指すこと
・「自分/支え方マニュアル」という、自分の特徴や苦手との向き合い方をまとめるシートの作成
・ワーク中での積極的な発言を心がけること
の3つでした。
ー安定した通所を目指す目標はどのようにクリアしていったのでしょうか?
通所に前向きになれるよう、自分なりに楽しみを見つけていました。
中でも印象に残っているのは、ワークで自分の意見を共有できた時間です。スタッフの方が「そういうことなんですね」と受け止めてくれたり、他の利用者さんに「素敵ですね」と言ってもらえたことが嬉しかったです。
自分の意見に対してもらえる反応や共感がモチベーションになっていきましたね。
ー「自分/支え方マニュアル」の作成という目標についてもどのように達成したかお聞かせください。
「自分/支え方マニュアル」を最初に書く時は、何から書いたらいいのか分からなかったんです。
どうしようと思ったのですが、日々のワークを見返したり、自分で毎日書いている日記のようなメモから抽出してマニュアルを書き進めていきました。
ー「自分/支え方マニュアル」を作成する中で、どんなことを意識して取り組みましたか?
まずは自分ができること、できないことを仕分けしました。
その上でできないことに対してどのような努力をしてきたか、エンラボでどのように学んだかを思い出しながら書いていきました。
それをスタッフさんに見せて添削をしてもらう、ということを繰り返しました。
ー自分への理解を深めていく中でスタッフさんとはどのようなやり取りがありましたか。
スタッフさんは私が普段やっていることを覚えてくれていて、「こんなこともあったよね。だからもっとこう書けるのでは」と具体的にアドバイスをくれました。
自分はこういうところがあったんだ、と驚きました。
ー目標に対して歩んだことでどのような成長に繋がりましたか?
何より自信がついたことが大きいです。
「自分でもできるんだ」「自分のことを伝えていいんだ」と思えるようになりました。
以前は自分を出すのが苦手でしたが、今は過去の場面を思い出して「今ならこう言える」と思えることが増えました。
そうした学びがエンラボにはたくさんあります。
目標は、自分を大切にする働き方

※好きな本屋さんの雑貨コーナーでふと足を止めるMさん
ー卒業後の目標を教えてください。
卒業後は、特例子会社などでの勤務を前提とした障害者雇用を検討しています。
現在はスタッフさんに応募書類を添削してもらいながら準備を進めていますが、以前のように無理に自己PRをひねり出すのではなく、自分の得意・不得意を言葉にしやすくなったと感じています。
ー就職できたら叶えたいことはありますか?
以前はプライベートの時間を使って仕事の勉強をしていてストレスを一切発散できなかったので、今後は仕事とプライベートを分けて自分の時間を大切にしたいと思っています。
ー就労移行支援から自立支援であるエンラボに通ってみてどうでしたか?
エンラボに通う前は、「自分に何ができるのか」「何が苦手なのか」すら整理できていませんでした。
でも、日々のプログラムや振り返りを通して、自分の得意・不得意をひとつずつ言葉にしていくうちに、「本当の自分」に少しずつ気づけるようになりました。
ー自分の時間を大切にできるような働き方が叶ったら、何がしたいですか?
自転車の長距離旅行ですね。
広島にある有名な道へ二泊三日くらいで旅行することを目標にしたいです。
ー記事を読んでいる人へ伝えたいことはありますか?
学べることが嬉しいと感じることができるようになってほしいですね。
ためらっているくらいだったら一歩飛び込んだ方が自分のためになりますよ!
ー利用当時のスタッフに向けて言いたいことはありますか。
私の言動の細かいところまで見てくださって、その上で否定をせず良いところを取り上げてくれることに、本当に感謝しています。
関連ページ:Mさんの通われていたエンラボカレッジ 横浜