「失敗してもいい場所」で見つけた、私らしいペースと新しい自信【エンラボストーリー】
更新日:2026/07/21
「いつも自分を後回しにして、我慢ばかりしてしまう」……。
発達障害の特性から職場での人間関係につまずき、当時は深い生きづらさを抱えていたというSさん。人からどう見られているかが常に気になり、何度も転職を繰り返す日々に悩んでいました。
自分の特性や得意・不得意を整理するプログラムを通じて、少しずつ「自分を大切にするペース」を見つけ、苦手だった気持ちの言語化や人との心地よい関わり方を取り戻していきました。
プログラムを重ねる中で「失敗してもいいんだ」と思える安心感を得て、新しい自信を掴んでいくまでの歩みとこれからの未来について、お話を伺いました。
プロフィール
- Sさん
- 年代:30代
- 診断名:発達障害
- エンラボ歴:8ヶ月
ご自身の困りごと
- 生活リズムの乱れと遅刻のくり返し
- 仕事の習得やコミュニケーションへの不安
- 他者評価への強い緊張感
- 「我慢」以外の対処法がわからない
ギリギリの生活と、消えなかった人への恐怖心
かつての私は朝が極端に弱く、生活リズムが夜型になっていたため、午後からのアルバイトをしてなんとか生活をつないでいました。
しかし、常に「ギリギリの行動」になってしまうため遅刻を重ね、職場の人間関係にヒビが入ってしまうこともしばしば。
不器用で仕事を覚えるのにも時間がかかり、ようやく仕事を覚えた頃には周囲から嫌われてしまったり、上手くコミュニケーションが取れなかったりで、何度も転職を繰り返していました。
「周りの人からどう見られているか」という他者からの評価が気になり、なかでも特に男性との関わりには強い恐怖を抱いていました。特定の人と接するたびにつまずいてしまい、当時は深い生きづらさを感じていたのです。
安心できる空間との出会い、そして利用の決意
生きづらさを抱えるなか、役所の生活支援課に相談したことが転機となりました。
人間関係のつまずきを指摘され、まずは若者サポートステーションを紹介してもらうことに。その面談のなかで「自立訓練」という福祉サービスがあることを知り、いくつかアドバイスをいただき、エンラボを紹介されました。
さっそく見学や体験に訪れると、まるでカフェのような広々としたお洒落な空間に魅了され、「ここへ通ってみたい」と強く感じました。ワーク中の空気感もとても和やかで発言しやすく、自分も積極的に参加できたことで「ここなら安心できる」と確信し、利用を決めました。
自分に合わせた一歩と、心が軽くなった気づき
利用開始時は、朝の時間に間に合うか、週5日通えるかという不安や、周囲(主に男性)への緊張感がありました。
しかし、グループワークを通していろんな通い方を知るうちに、「最初から完璧を目指さなきゃ」という思い込みがほぐれ、自分に合うペースを見つけられました。
日々の振り返りで、スタッフの方から「その頑張りが、実は自分を苦しめる我慢に繋がっているのかもしれませんね」と優しく紐解いていただいたアドバイスは、まさに目からウロコでした。我慢が当たり前だった私に「自分を大切にしていい」と教えてくれた言葉は、本当に大きな救いとなりました。
「こうしてもいいんだ」という安心感と、掴み始めた自分のペース
これまでは空気を読んで周囲に合わせることが正解だと思っていましたが、それが我慢以外の対処法を知らない自分を作っていたのだと、スタッフさんとの振り返りを通じて気づかされました。
「こうしてもいいんだ」という発見や、ワークで多様な意見に触れるなかで、「私の考えはおかしいのかな」という不安は次第に消えていきました。「どうしたい?」と根気強く聞いてもらえたおかげで、苦手だった自分の気持ちの言語化も少しずつできるように変化しています。
生活面でも、疲労感に合わせて通所を週3〜4日に調整することで自分のペースを掴めるようになり、当初の「通えないかもしれない」という不安を乗り越えることができました。
凸凹の自己理解から生まれた、新しい自信
特に印象に残っているのが、自分の特性を整理する「My Lab.」です。好きなことや得意なことを書き出して自分の凸凹を見つめるワークは、深い自己理解に繋がりました。
自分が当たり前にできることが他人の苦手だと知り、「これは私の得意と言っていいんだ」と自信を持てたことは新鮮な驚きでした。また、自分は本当はお喋りが好きだったことにも気づき、メンバーとの心地よい交流を通じて人との関わりに自信が戻ってきました。
これまで我慢ばかりだった私が、勇気を出して「自分を守る」という選択ができたとき、初めて自分自身に心から拍手を送りたい、変われたのだと実感することができました。
一歩ずつの挑戦と、自立して楽しむ未来への夢
かつては働くことにネガティブでしたが、就労移行支援を経て支援員になられたスタッフさんのキャリアストーリーを聞き、前向きな気持ちが芽生えました。
これからはさらに自己理解を深めるため、就労移行支援の利用も視野に入れつつ、障害者雇用での就職を目指したいと考えています。周囲のサポートを得ながら働き続けられるか不安もありますが、まずは挑戦してみたいです。
自立した生活を第一に、自分のキャパシティを大切にしながら働き続け、趣味や好きなことも思いきり楽しむ暮らしを送ることが今の私の夢です。
同じ悩みを抱える方へ
エンラボは、スタッフさんが個別支援計画を元に一緒に並走してくれる心強い場所です。
面談や交流を通して自分の思考の癖を知り「ここでは失敗してもいいんだ」と思える安心感を得られました。通う理由は人それぞれですが、もし迷っているなら、まずは気軽に見学や体験で、その温かさを体感してみてください。