発達障害(ADHD)の20代が自立訓練で就職準備を進めた方法【エンラボストーリー】

公開日:2026/04/27

「怒りを抑えられず、物に当たってしまう」と、感情のコントロールや対人関係に深く悩んでいた日々。

「働きたい」という焦燥感とは裏腹に、生活リズムの乱れや自己嫌悪に苦しんでいた中で出会ったのがエンラボでした。
プログラムを通じて、自分の感覚や心の動きを客観的に捉える術を学び、「できない自分」を責めるのではなく「どう工夫するか」という視点を見つけ出します。

「今日できることを一つ増やす」という積み重ねを経て、就職という目標に向かって歩み出している現在の変化を詳しく語っていただきました。

プロフィール

  • Kさん
  • 年代:20代
  • 診断名:ADHD(注意欠如・多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)
  • エンラボ歴:1年5ヶ月

ご自身の困りごと

・怒りの感情を制御・切り替えできない

・感情の高ぶりによる物への八つ当たり

・強い自己嫌悪(分かっているのに止められない)

・考えや気持ちを言語化・文章化するのが苦手

・周囲にうまく伝わらないことへのストレス

・自己理解不足による就職への漠然とした不安

就労移行の見学をきっかけに知った「自立訓練」という選択肢

エンラボを知ったきっかけは、見学先の就労移行支援事業所からの紹介でした。


もともと就労移行を検討していましたが、「就職の前に、生活や感情の土台を整える自立訓練もある」と教えてもらいました。

「いきなり就職を目指すより、まずは自分の状態を整えたほうがいいのかもしれない」
そう感じたことが、エンラボを見学するきっかけでした。

見学で感じた、落ち着ける環境と安心感

見学時にまず感じたのは、落ち着いた雰囲気と安心感でした。
事業所内はおしゃれで清潔感があり、カフェのような空間で、緊張せずに過ごせそうだと感じました。

 

スタッフさんも話しやすく、こちらの話を否定せずに聞いてくれたことが印象に残っています。


駅から近く通いやすい点も含め、「ここなら無理をせず通えそうだ」と思えました。

みんなで取り組む自立訓練が、自分に合っていると感じた理由

エンラボを選んだ理由の一つが、みんなで同じ目標に向かって取り組む自立訓練だったことです。


個別対応だけでなく、集団の中でプログラムを進めていくことで、自然と人との関わりを練習できる点に魅力を感じました。

 

また、時間割が決まっていて、プログラムが規則的に進むことも、自分にとっては大きな安心材料でした。


生活リズムを整えるうえで、「次に何をするかが分かる環境」はとても助けになっています。

週5日通所から始まった、自立訓練での生活

「外に出たい」「何かを変えたい」という気持ちが強く、通い始めから週5日の通所を選びました。


ただ、寝坊してしまい、焦りやパニックにつながる日もありました。

 

それでも、「できなかった日があっても大丈夫」とスタッフさんに声をかけてもらい、少しずつ通所を積み重ねていくことができています。

小さな目標を積み重ねることから始めた就職準備

通い始めた当初の目標は、とてもシンプルなものでした。

 

・外に出ること

・スタッフさんと話すこと

・電車に乗ること

 

就職という大きなゴールを意識しすぎず、
「まずは今日できることを一つ増やす」ことを大切にしていました。

印象に残っているプログラムと気づき

特に印象に残っているのは、次のプログラムです。

Social:共同作業プログラム(制作ワーク)

制作物を完成させる過程で、役割分担や相談をしながら進めるプログラムです。


工作系は得意ではありませんでしたが、コミュニケーションを取りながら作業することで、意外と楽しいと感じられました。

 

「うまく作ること」よりも、「どう伝えるか」「相手の考えをどう受け取るか」を意識する時間になり、人と関わりながら進めることへのハードルが少し下がったと感じています。

 

My Lab.:作業の特性について考えるワーク

作業の進め方や得意・苦手を整理するワークを通して、「みんなそれぞれ違う」ということを実感できたのが印象的でした。

 

これまで「自分はできない」と感じていたことも、特性の違いとして捉え直せるようになり、「自分だけができないわけではない」と気づけたことは大きな変化でした。

 

ACT:感覚を通した自己理解(味覚・嗅覚)

味や匂いといった感覚をテーマにしたプログラムでは、同じ刺激でも感じ方が人によって大きく違うことを体験しました。

 

自分が苦手だと感じていた感覚が、他の人にとっては問題にならないこともあり、感覚の違いを知ることで、感覚過敏やストレスの理由を客観的に理解できるようになったと感じています。

 

※ACTとは、体を動かしたり感覚を使った体験、制作活動などを通して、自分の身体の反応や感じ方に気づき、コミュニケーションや自己理解につなげていくプログラムです。

生活面・感情面で感じた変化

エンラボに通う中で、次のような変化を感じています。

 

・親に起こされながらですが、朝早く起きられるようになった

・洗濯物を取り込むなど、生活行動が少しずつ増えた

・人と話すことへの抵抗が以前より減った

・音に敏感で、人の話を聞くのが苦手だったことに気づけた

・自分の意見を言える場面が増えてきた

 

今取り組んでいることと現在の目標

現在は、

・通所を自然に安定させること

・5分・10分前行動を身につけること

・怒りの感情を「なくす」のではなく「薄くする」工夫

・「自分は何に怒るのか」をノートに書き出す

・自分の好き・苦手を明確にする

・就労移行の体験に行き、スタッフに報連相する

といった取り組みを続けています。

将来目指したい働き方・暮らし方

将来的には、

・事務系の障害者雇用で働くこと

・都内で電車通勤すること

・休日はしっかり休むこと

・一人暮らしに挑戦すること

を目標にしています。


苦手な部分は便利グッズなども活用しながら、自分なりに工夫して生活していきたいと考えています。

エンラボでの学びを、これからも続けていくために

エンラボを卒業した後も、自己理解と感情コントロールの取り組みは続けていきたいと思っています。


困ったときや悩んだときは、一人で抱え込まず、周囲に相談しながら、安定した生活を目指していきたいです。

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