就労継続支援B型とは|全国平均工賃1.6万円・対象・仕事内容・自分のペースで働ける7つの理由
更新日:2026/06/01
「就労継続支援B型ってどんな人が利用できるんだろう」「仕事内容や工賃はどのくらいなのかな」――そう感じながら情報を探している方は少なくありません。
就労継続支援B型は、一般企業での就労が難しい方が、自分のペースで作業に取り組める障害福祉サービスとされています。雇用契約は結ばず、作業に応じて工賃が支払われる仕組みで、生活リズムを整えながら社会との接点を持ち続けたい方に活用されている場合があります。
本記事では、就労継続支援B型の対象・仕事内容・工賃・利用料・A型との違い・利用までの流れを紹介します。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした内容です。サービスの詳細や利用条件は、お住まいの市区町村の障害福祉窓口でご確認ください。
就労継続支援B型とは|雇用契約を結ばずに働ける福祉サービス
最初に、就労継続支援B型の基本的な位置づけを紹介します。
障害福祉サービスのひとつ
就労継続支援B型は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスのひとつとされています。一般企業での就労が困難な方を対象に、就労や生産活動の機会を提供し、知識・能力の向上に必要な訓練を行う場と位置づけられています。
雇用契約を結ばない働き方
就労継続支援A型が事業所と利用者の間で雇用契約を結ぶのに対し、B型では雇用契約を結ばずに作業に取り組むのが特徴です。働いた成果に応じて「工賃」が支払われる仕組みになっています。
自分のペースで取り組める設計
体調やペースに合わせて、通所日数・作業時間を柔軟に調整しやすい設計とされています。「毎日通うのが難しい」「短時間から始めたい」といった方にも活用されている場合があります。
関連ページ
– 就労継続支援A型とは|対象と仕事内容
– 就労移行支援とは|B型との違いと利用条件
就労継続支援B型の対象|どんな人が利用できる?
就労継続支援B型の対象となる方について、厚生労働省の定めている考え方をもとに紹介します。
対象とされている主な要件
厚生労働省では、就労継続支援B型の対象として、以下のような状態の方が想定されているとされています。
- 就労経験があり、年齢や体力面で一般企業に雇用されることが困難となった方
- 50歳に達している方、または障害基礎年金1級を受給している方
- 就労移行支援事業者などによるアセスメントで、就労面の課題が把握されている方
対象となる障害種別
身体障害・知的障害・精神障害・発達障害・難病など、対象となる障害種別は幅広く設定されているとされています。障害者手帳の有無に関わらず、市区町村による必要性の判断に基づいて利用が認められる場合があります。
年齢の目安
利用可能な年齢は原則18歳以上とされています。上限は設けられておらず、高齢の方も利用されている場合があります。
就労継続支援B型の仕事内容|よく見られる作業の例
就労継続支援B型で行われる作業は、事業所によって幅広い種類があります。よく見られる作業例を紹介します。
軽作業
部品の組み立て・袋詰め・シール貼り・封入作業・検品など、座って取り組める軽作業はB型でよく行われる作業のひとつとされています。
手工芸・クラフト
手作り雑貨・アクセサリー・刺繍・木工製品などの制作販売を行う事業所もあります。創作活動に関心のある方に向いている場合があります。
食品関連
パン・お菓子・お弁当の製造販売など、食品関連の作業を行う事業所も少なくないとされています。製造から販売まで一連の流れに関わる経験ができる場合があります。
農作業
野菜・果物の栽培、収穫、出荷といった農作業を行う事業所もあります。屋外での身体活動を含む作業に取り組めるのが特徴です。
清掃・リサイクル
清掃業務・リサイクル品の仕分けなど、地域や企業から請け負う作業に取り組む事業所もあるとされています。
PC作業・データ入力
データ入力・スキャニング・簡単な事務作業など、PCを使った作業を取り入れている事業所もあります。
就労継続支援B型の工賃|全国平均と支払いの仕組み
B型を検討する際に気になる「工賃」について紹介します。
工賃とは
工賃は、利用者が作業に取り組んだ成果に応じて支払われる対価とされています。雇用契約を結ばないため、最低賃金法の適用対象外で、A型の給与とは仕組みが異なる点に留意が必要です。
全国平均の目安
厚生労働省が公表している統計では、就労継続支援B型の月額平均工賃は概ね1万5,000円から1万7,000円台で推移してきたとされています(年度・地域・事業所により幅があります)。
時給換算では、おおむね数百円程度となるケースが多いとされています。
工賃の支払い方法
工賃は、作業した時間・出来高・事業所ごとの方針に応じて算定されることが一般的とされています。月1回まとめて支払われるかたちが多いとされていますが、詳細は事業所ごとに異なります。
工賃向上の取り組み
国・自治体は、B型事業所の工賃向上を促す取り組みを進めているとされています。事業所選びの際には、事業所の工賃の目安を事前に確認するのもひとつの方法です。
就労継続支援B型の利用料|自己負担の仕組み
利用料の自己負担について紹介します。
利用料の基本
就労継続支援B型は障害福祉サービスのひとつであり、サービス費用の一部を利用者が負担する仕組みとされています。負担額は、世帯の所得に応じて月ごとの上限額が設定されているのが特徴です。
所得区分と月額負担上限
厚生労働省の定める利用者負担の区分では、生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯では月額負担上限が0円となるケースが多いとされています。一般世帯でも、所得区分に応じて月額9,300円・37,200円といった上限が設定されています。
実際の自己負担額は、お住まいの市区町村にご確認ください。
食費・交通費
通所に伴う食費・交通費は、原則として実費負担となる場合があります。事業所によっては送迎サービスや食事提供を行っている場合もあるため、見学時に確認するのがおすすめです。
就労継続支援A型・就労移行支援との違い|表で比較
利用先を検討する際に、A型・就労移行支援との違いを把握しておくと選びやすくなる場合があります。
| 項目 | 就労継続支援B型 | 就労継続支援A型 | 就労移行支援 |
|---|---|---|---|
| 雇用契約 | なし | あり | なし |
| 報酬 | 工賃(出来高) | 給与(最低賃金以上) | なし(訓練給付金などの対象) |
| 主な目的 | 働く機会の提供・訓練 | 雇用に基づく就労機会 | 一般就労への移行支援 |
| 対象 | 一般就労が困難な方 | 一般就労が困難だが雇用契約に基づき働ける方 | 一般就労を目指す方 |
| 利用期間 | 制限なし | 制限なし | 原則2年 |
事業所により詳細は異なる場合があります。実際の利用条件は事業所・市区町村にご確認ください。
関連ページ
– 就労継続支援A型とは
– 就労移行支援とは
就労継続支援B型の利用までの流れ|相談から契約まで
利用を検討する際の一般的な流れを紹介します。
ステップ1:相談窓口に連絡する
市区町村の障害福祉窓口・基幹相談支援センター・相談支援事業所などに相談します。サービス全体の説明や、自分に合う事業所の情報を案内してもらえる場合があります。
ステップ2:事業所の見学・体験
候補となる事業所を見学し、実際の作業内容・雰囲気・スタッフ体制を確認します。体験利用を受け入れている事業所もあります。
ステップ3:障害福祉サービス受給者証の申請
利用したい事業所が決まったら、市区町村にサービス利用申請を行います。サービス等利用計画案の作成、市区町村の支給決定を経て、障害福祉サービス受給者証が発行されます。
ステップ4:事業所との契約・利用開始
受給者証の発行後、事業所と利用契約を結び、サービス利用が開始されます。
就労継続支援B型と自立訓練(生活訓練)の使い分け
「B型と自立訓練、どちらが合うのか分からない」というご相談もよくお聞きします。役割の違いを紹介します。
就労継続支援B型の主な目的
B型は、働く機会の提供と作業を通じた訓練を主な目的とした場とされています。工賃が支払われ、社会との接点を持ちながら作業に取り組み続けたい方に活用されている場合があります。
自立訓練(生活訓練)の主な目的
自立訓練(生活訓練)は、生活リズム・自己理解・対人関係・働く前の準備など、生活全体の組み立て直しを支援する場とされています。「就職ありき」ではなく、自分の特性をじっくり知ってから次のステップを考えたい方に向いている場合があります。
順番に活用するという選択
自立訓練で生活と自己理解の土台を整えてから、B型や就労移行支援にステップアップする方もいらっしゃいます。それぞれの役割を理解し、自分の状態に合うサービスを選んでみるとよいかもしれません。
就労継続支援B型を活用された方の事例|自立訓練(生活訓練)エンラボカレッジ利用者の声
エンラボカレッジでは、自立訓練を経てB型・就労移行支援などにステップアップされる方が多くいらっしゃいます。利用者の声をもとに3つの事例を紹介します(個人が特定されないよう内容を一部編集しています)。
事例1:自立訓練でリズムを整え、B型にステップアップしたGさん
20代のGさんは、長期の体調不良から外に出る機会が減っていたなかで、エンラボカレッジで生活リズムを整えるところから取り組みました。
『自分/支え方マニュアル』(My Lab.で作成)で自分の体調パターンを言語化したことで、無理のない通所ペースが見えるようになり、その後、近隣のB型事業所にステップアップ。「自分のリズムを保ちながら作業に取り組める」とお話しいただいています。
事例2:作業の向き不向きを試したHさん
Hさんは、B型の利用を視野に入れていたものの、自分にどのような作業が合うのか分からず迷っていました。
エンラボカレッジの8プログラム・4ステージのカリキュラムのなかで、複数の作業課題を試し、自分にとって取り組みやすい作業特性を整理。「事前に自分の傾向を知れたので、B型選びがスムーズだった」とのお話を伺っています。
事例3:対人関係の調整を学んだIさん
Iさんは、過去の職場で対人関係の疲弊を経験し、次の場所を選ぶことに不安を抱えていました。
エンラボカレッジで対人関係パターンと自分のキャパシティを言語化し、無理のない距離感の作り方を学んだうえで、自分に合うB型事業所に出会えたとのことです。
業界全体の支援傾向|公的データと業界事例の参考
就労継続支援B型を取り巻く動向について、公的データと業界事例を紹介します。
厚生労働省の利用者数の動向
厚生労働省の統計では、就労継続支援B型の利用者数は年々増加傾向にあるとされています。障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスのなかでも、利用者数の多い区分のひとつと位置づけられています。
工賃向上の取り組み
国・自治体は、B型事業所の工賃向上計画の策定を通じて、平均工賃の引き上げに向けた取り組みを進めているとされています。地域ごとに目標工賃が設定されているケースもあります。
就労継続支援から一般就労への移行
B型・A型から、就労移行支援や一般就労への移行を支援する取り組みも業界全体で広がっています。長期的なキャリアステップとして、B型を活用する選択も視野に入る場合があります。
よくあるご質問
Q1:就労継続支援B型と就労継続支援A型は何が違いますか?
A:B型は雇用契約を結ばずに作業に取り組み工賃を受け取る仕組みで、A型は事業所と雇用契約を結び最低賃金以上の給与を受け取る仕組みとされています。
Q2:就労継続支援B型の利用に年齢制限はありますか?
A:原則18歳以上から利用可能とされています。上限年齢は設けられておらず、高齢の方も利用されている場合があります。
Q3:障害者手帳がなくても利用できますか?
A:障害者手帳がなくても、医師の診断書や市区町村による必要性の判断に基づいて利用が認められる場合があります。詳細は市区町村窓口にご相談ください。
Q4:自立訓練からB型に移行することはできますか?
A:自立訓練(生活訓練)の利用後にB型・就労移行支援などに移行される方もいらっしゃいます。次のステップを検討する際は、相談支援員にご相談ください。
Q5:エンラボカレッジはどこにありますか?
A:エンラボカレッジは横浜・横浜関内・センター南・川崎・相模大野・藤沢・蒲田・府中・なんば・梅田・宮崎の11拠点で展開しています。
まとめ
就労継続支援B型は、雇用契約を結ばずに自分のペースで作業に取り組める障害福祉サービスとされています。対象・仕事内容・工賃・利用料・利用までの流れを知ることで、自分に合った活用方法を検討しやすくなる場合があります。
自立訓練(生活訓練)エンラボカレッジでは、生活と自己理解を整えてから次のステップを考える支援を行っています。気になる方は見学・体験のお問い合わせをお待ちしています。
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この記事について【作成・監修】
監修:株式会社エンラボ 専門職チーム
(精神保健福祉士・社会福祉士・臨床心理士・作業療法士・理学療法士 在籍)
最終更新日:2026-05-31


