発達障害によるコミュニケーションの悩みと向き合った1年間【エンラボストーリー】
更新日:2026/07/16
「就職したい」という思いで2年間就労移行支援に通所していたものの、思うような結果につながらず、悔しい思いを経験したHさん。自分自身をもう一度見つめ直したいという気持ちから、エンラボへの通所を決めました。
プログラムを通じて、苦手意識のあったコミュニケーションや感情のコントロールと向き合いながら、少しずつできることを増やしています。現在は、自分らしく人と関わりながら生活していくことを目標に、日々訓練に取り組んでいます。
「以前よりも落ち着いて人と関われるようになった」と話すHさんに、これまでの経緯と現在の取り組み、そして今後の目標についてお話を伺いました。
プロフィール
- Hさん
- 年代:20代
- 診断名:発達障害
- エンラボ歴:1年1ヶ月
ご自身の困りごと
- 会話のキャッチボールがうまくできず、相手とのコミュニケーションに苦手意識があった
- 相手の話を最後まで聞くことや、自分の感情をコントロールすることが難しかった
- 共通の趣味がない相手との会話が噛み合わず、人間関係のトラブルや学校での人間関係構築に悩んでいた
就職を目指して通った就労移行支援で結果が出なかった
エンラボを利用する前は、就労移行支援事業所に2年間通所していましたが、就職などの具体的な結果に結びつけることができず、その後は自宅でパソコンの練習をしながら過ごしていました。
当時抱えていた課題としては、主に「コミュニケーション能力」と「感情のコントロール」の2点がありました。会話のキャッチボールが上手くいかなかったり、相手の話を最後までじっくり聞くことが難しかったりして悩んでいました。
また、学生時代から、自分と共通の趣味を持つ人とは話せるものの、それ以外の人とは会話が噛み合わず、コミュニケーション上のトラブルに発展してしまうことが多くありました。そのため、仕事や学校における人間関係の構築において、大きな生きづらさを感じていました。
自分自身と向き合うためにエンラボを選んだ
エンラボを知ったきっかけは、相談支援事業所のスタッフから紹介をしていただいたことです。
見学や体験に伺った際には、自分と同じような課題や悩みを抱えている方が実際に通われていることを知りました。また、体験プログラムに参加した際にも、周囲の利用者の方々やスタッフの皆さんが非常に親切に接してくださり、とても過ごしやすく、安心できる環境であると感じました。
最終的に利用を決めた理由は、これからの将来を考えていくにあたり、まずは自分自身について深く知る機会が必要だと感じたからです。エンラボであれば、自分の課題としっかりと向き合い、どのように対処していけばよいか、具体的な方法を学び身につけられると考え、利用を決意しました。
新しい環境に馴染めるのか不安だった
利用を開始するにあたっては、新しい環境に自分が馴染むことができるのか、最初は大きな不安を抱えていました。
しかし、実際に通い始めてみると、通われている方々がそれぞれの個性を尊重し合い、互いに共存しながら心地よく過ごされている様子を知り、次第に安心感を覚えるようになりました。特に印象に残っているのは、個別支援計画の作成や面談において、スタッフの方が私の抱える課題に対して非常に親切なアドバイスをくださったことです。
それまでは一人で抱え込みがちでしたが、ここは自分自身の課題について迷わず相談できる場所なのだと実感しました。
また、以前から悩んでいた「感情のコントロール(向き合い方)」についても具体的なアドバイスをいただけたことが心強く、印象に残っています。スタッフの皆さんはどなたも話しやすい方ばかりで、日々の様々な関わりを通じて、一歩ずつ前に進めていると感じています。
少しずつ身についた「自分で考える力」
エンラボに通い続ける中で、まず「自分自身で物事を考えていく力」が少しずつ身についてきたという変化を実感しました。
ただ指示を待つだけでなく、自発的に取り組む姿勢を持てるようになったことが、最初の小さな一歩でした。
また、以前から大きな課題であった感情のコントロールについても、大きな前進がありました。スタッフの方からのアドバイスをきっかけに、自分がどのような場面で感情が揺れ動きやすいのか、その「傾向や引き金」を客観的に知ることができるようになりました。
感情が乱れそうになったときの具体的な対処法を、自分自身で探し出せるようになり、精神的な安定に繋がっています。生活面や意識の面でも変化が現れました。「時間通りに通所するためには、日頃からどのような生活リズムを送ればよいか」を主体的に考えるようになり、自己管理に対する意識が大きく向上しました。
コミュニケーションと感情コントロールに変化が生まれた
私にとって大きな転機となったのは、「コミュニケーション」と「感情学」のプログラムに参加したことです。
特に感情学のプログラムを通じて、自分の感情がどのような場面で動かされるのかを深く理解できたことは、大きな収穫でした。
自分の傾向を知った上で、具体的な対処法を自ら探し出せるようになったことが、大きな自信へと繋がりました。
日頃の訓練の成果もあり、少しずつではありますが、自分の思ったことを頭の中で整理し、相手に分かりやすく自分の言葉で伝えられるようになった瞬間、「自分は変わることができた」と強く実感しました。
自立訓練で土台を整え、就職への挑戦を続ける
エンラボに通いはじめて1年が経ちました。
就労移行支に通っていた頃と違い、コミュニケーションや感情コントロールは改善されてきていると感じています。
現在は、自立訓練からの「就職」を目指し、複数の企業へ実習をチャレンジしています。どこの企業なら自分にとって働きやすいかを体験しながら就職に結びつけていきたいと思います。
同じ悩みを抱える方へ
最後に…現在悩まれている利用者の方々へお伝えしたいことがあります。
生きている中では、不安なことや、どうしていいか分からなくなる瞬間がたくさんあると思います。そんな時は一人で抱え込まずに周囲のスタッフへ相談してみてください。きっと一歩を踏み出すきっかけが見つかるはずです。