就労移行支援を休みがちになる理由と対処法|自立訓練という選択肢

更新日:2026/08/13

「就労移行支援に通い始めたのに、朝になると体が動かず、また休んでしまった」 「休むほど、みんなに置いていかれる気がして、行きづらくなる」—— そんな状態で通所を続けている方は、少なくありません。

休みがちになるのは、気持ちが弱いからでも、就職する気がないからでもありません。多くは、体調や生活リズム、気持ちの整理といった"土台"が、まだ整っていないサインです。

土台が整わないまま通所日数だけを増やそうとすると、かえって休みが増えてしまう場面もあります。

本記事では、就労移行支援を休みがちになる主な理由と、今日からできる対処法を整理します。あわせて、「まず生活の土台から整え直したい」という方に向けて、自立訓練(生活訓練)から始めるという選択肢も紹介します。

就労移行支援を休みがちになるのは甘え?

「休みがちになるのは、自分が甘えているからでは」と感じる方もいます。ですが通所が続かない背景には、意志の強さとは別の要因が重なっています。

 

就労移行支援は、一般就労を目指して知識やスキルを身につける「就職準備」の段階にあたります。そのため、通所日数を高めに設定したり、就職活動を見据えたプログラムに取り組んだりと、一定の負荷がかかります。

 

体調が安定しきらない、昼夜のリズムが整わない、対人の緊張が強い。こうした土台がぐらついたままだと、就職準備の負荷に体と心が追いつきません。結果として、休みが増えてしまいます。

 

つまり休みがちは、「向いていない」という結論ではありません。「今の自分に必要な段階と、通っている場所の段階が少しずれている」という手がかりです。まずは、なぜ休んでしまうのかを一つずつ見ていきます。

就労移行支援を休みがちになる主な理由

休みがちの背景は人それぞれですが、現場ではいくつかの共通した要因が見られます。自分がどれに近いかを知ることが、対処の第一歩になります。

体調・体力が安定しない

服薬の調整中や気圧の変化、睡眠の乱れで、朝に起き上がれない日があります。とくに通所を始めたばかりの時期は、外出するだけでも体力を使います。想像以上に疲れがたまりやすい時期です。

生活リズムが崩れている

夜眠れずに明け方まで起きて、昼過ぎに目覚める。そんな生活が続くと、決まった時間に通うこと自体が大きな負担になります。これは怠けではなく、日中に活動する習慣がまだ戻っていないための、自然な反応です。

事業所や人との関係になじめない

支援員や他の利用者との関わりに緊張を感じたり、事業所の雰囲気になじめなかったり。そうして少しずつ足が遠のきます。相性の問題は、努力だけで解決しにくい部分もあります。

通所頻度や課題の負担が重い

「就職のために毎日通わなければ」と気負うほど、1回休んだときの反動が大きくなり、さらに行きづらくなるという悪循環に陥ることがあります。

目的や気持ちの整理がついていない

「本当に働きたいのか」「どんな働き方が合うのか」が定まらないまま通所すると、通う意味を見失いがちです。意欲も続きにくくなります。

 

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就労移行支援を休みがちだとどうなる?

「たまに休むくらいなら大丈夫」と思う一方で、休みが続くと何に影響するのかは気になるところです。過度に不安をあおる必要はありませんが、知っておくと判断がしやすくなります。

通所実績が就職活動の材料になりにくくなる

就労移行支援では、安定して通えている実績が、就職活動や企業への説明で材料の一つになります。欠席が多いと、その材料は積み上がりにくくなります。

利用期間(原則2年)を消化してしまう

就労移行支援の標準利用期間は、原則2年間とされています。

(出典:厚生労働省「障害福祉サービスの内容」)

休みが続くと、準備が十分に進まないまま期間だけが過ぎてしまう場合があります。

つまずきの原因を残したまま就職を急がない

体調や生活リズムが整わないまま就職を急ぐと、就職後に同じ壁にぶつかりやすくなります。それが早期離職につながることもあります。休みがちのサインは、「今のうちに土台を整えておこう」という合図とも捉えられます。

就労移行支援を休みがちなときの対処法

休みがちを立て直すコツは、「いきなり毎日通う」を目標にしないことです。段階を分けて、無理のないところから整えていきます。

通える日数から少しずつ増やす

まずは週2〜3日など、確実に通えるペースまで下げ、そこから少しずつ増やしていきます。支援員に相談すれば、通所計画を組み直してもらえます。在宅訓練を併用できるかを確認するのも一つの手です。

「休むライン」と連絡の仕方を先に決めておく

「この状態になったら休む」というラインを自分で持っておくと、休むたびに悩まずにすみます。あわせて、休むときの連絡の仕方を先に決めておくと、気持ちの負担が減ります。

生活リズムを整える小さな習慣を重ねる

・「同じくらいの時間に起きる」

・「朝に少し光を浴びる」

・「日中に軽く体を動かす」

といった基本的な習慣を、できる範囲で少しずつ戻していきます。一度に全部を整えようとせず、一つずつで十分です。

休む理由は正直に、支援員に相談する

体調や気持ちのつらさは、取り繕わず正直に伝えるほうが、支援員も調整をしやすくなります。「行きたくない」と感じること自体を責める必要はありません。通う頻度・課題の量・人間関係など、何が負担かを一緒に整理してもらえば、続けやすくなります。

自立訓練(生活訓練)から始めるという選択肢

対処法を試しても休みがちが続くときは、「今の自分に必要な段階」を見直してみるのも一つの方法です。就職準備の一歩手前、生活の土台づくりから始められるのが、自立訓練(生活訓練)です。

就労移行支援との違い

就労移行支援が「働くための準備」を担うのに対し、自立訓練(生活訓練)は、日常生活や社会生活を送る力を高めることを目的とした障害福祉サービスです。どちらも障害者総合支援法の「訓練等給付」に位置づけられるサービスです。生活リズムを整える、対人の場に少しずつ慣れる、自分の特性を理解する——といった、より手前の段階からゆっくり取り組めます。標準利用期間は原則2年間とされています。

(出典:厚生労働省「障害福祉サービスの内容」)

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「就職ありき」で急がず、土台を整える

就労移行支援を休みがちになる方の中には、「働くこと」より先に、生活リズムや体調、気持ちの整理といった土台を固める時間が必要な方もいます。自立訓練(生活訓練)では、就職をゴールに固定せず、まず自分を整えることに時間を使えます。エンラボカレッジでは、感情の扱い方やコミュニケーション、自己理解を深めるプログラムを通して、その土台づくりをサポートしています。

土台が整った先の進路は一つではない

自立訓練(生活訓練)で土台が整った後の進路は、人によってさまざまです。そのまま就職する方もいれば、あらためて就労移行支援に進んで就職準備を続ける方、就労継続支援(A型・B型)を選ぶ方、学び直しのために復学する方もいます。「一度休みがちになった」ことは、進路の可能性を狭めるものではありません。

 

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就労移行支援と就労継続支援(A型・B型)の違いとは?

 

エンラボカレッジのプログラムや全体像は、エンラボカレッジとは(自立訓練・生活訓練)、運営する会社については株式会社エンラボについてでも紹介しています。

就労移行支援から自立訓練を利用した方の実例

※以下は、自立訓練(生活訓練)エンラボカレッジを利用された方の支援事例です(医学的な症例研究ではありません)。

事例1:就労移行支援が続かず、自立訓練で生活を立て直した20代

利用前の状況: 就労移行支援に通い始めたものの、生活リズムが安定せず休みがちになり、通所そのものが不安になっていました。

 

エンラボでの取り組み: まずは通える日数から始め、生活リズムを整えることと、自分の特性を言葉にする自己理解に時間を使いました。

 

その後の一歩: 少しずつ通所が安定し、自分に合った進路を落ち着いて考えられるようになっていきました。

 

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就労移行に悩む20代女性が自立訓練で生活と感情を整え就職へ【エンラボストーリー】

事例2:就労移行支援のあと仕事が続かず、自立訓練で支援を受け直した方

利用前の状況: 就労移行支援を経て就職したものの仕事が続かず、「何が原因なのか」が分からないまま再び立ち止まっていました。

 

エンラボでの取り組み: 自立訓練(生活訓練)で、感情の扱い方や自分の特性への理解を深め、無理のない働き方を一緒に整理しました。

 

その後の一歩: 自己理解が進んだことで、次の一歩を自分のペースで踏み出せるようになりました。

 

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就労移行支援後に仕事が続かず…ADHDの私が自立訓練で感情コントロールを身につけ、安定就職を実現【エンラボストーリー】

事例3:就労移行支援から自立訓練へ切り替え、自信を取り戻した方

利用前の状況: 就労移行支援に通う中で不安が強くなり、人との関わりにも自信を持てずにいました。

 

エンラボでの取り組み: 自分のペースを尊重しながら、対人の場に少しずつ慣れ、できたことを積み重ねていきました。

 

その後の一歩: 人との関わりでも就職活動でも、自分に自信を持てるようになっていきました。

 

▼ 詳しい歩みはこちら
就労移行支援から自立訓練のエンラボへ。自分のペースで一歩ずつ取り戻した自信と未来【エンラボストーリー】

就労移行支援を休みがちなときのよくある質問

Q:就労移行支援を休みすぎると、退所になりますか?

A:欠席が続く場合の対応は事業所によって異なりますが、まずは通所計画の見直しや在宅併用など、続けるための調整を相談できる場合が多くあります。心配なときは、自己判断でやめる前に支援員へ相談することをおすすめします。

Q:休みがちなまま就職しても大丈夫でしょうか?

A:体調や生活リズムが整わないまま就職を急ぐと、就職後に同じ壁にぶつかることがあります。休みがちのサインが出ているときは、土台を整える段階に立ち返ることが、結果的に長く働くことにつながる場合があります。

Q:就労移行支援を休みがちなら、やめて自立訓練に変えたほうがいいですか?

A:どちらが適しているかは、体調や生活リズム、目的によって異なります。「働く準備」に体と心が追いついていないと感じる場合は、自立訓練(生活訓練)で土台から整える選択肢もあります。まずは見学や相談で、今の自分に合う段階を一緒に確認してみてください。

Q:一度休みがちになると、もう就職は難しいですか?

A:そのようなことはありません。生活の土台を整えたうえで、就職・再び就労移行支援・就労継続支援・復学など、進路の選択肢は複数あります。休みがちだった経験は、自分に合う進め方を知るきっかけにもなります。

就労移行支援を休みがちなときのまとめ

就労移行支援を休みがちになるのは、甘えではなく、体調・生活リズム・気持ちの整理といった土台がまだ整っていないサインのことがあります。まずは通所日数を無理のないペースに調整し、休む基準や連絡の仕方を決め、支援員に正直に相談することが立て直しの一歩になります。

 

それでも続くときは、就職準備の手前で生活の土台から整え直す、自立訓練(生活訓練)という選択肢もあります。土台が整った先の進路は、就職も、もう一度就労移行支援に進むことも、ほかの道も選べます。一人で抱え込まず、見学や相談から始めてみてください。

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